街灯が消えていく

高橋文樹

333文字

僕の町の街灯はLEDになった

それまでの夜道は恐ろしげだった

この明るさは未来に僕の娘を守るだろう

 

ある夜に約束を果たした僕は

酔いながら暗い夜道を歩いた

自転車を押し

コンビニで買った

見たこともない缶ビールを携えて

ときおりポケモンの画面を眺めつつ

 

もっとも暗かった道にさしかかったころ

遠くから少しずつ街灯が消えていった

夜も更け その役割を終えようとしているのだ

LEDはまるでその命を終えるかのように

尾を引いて消滅する

遠くから少しずつ命が消えていく

 

この街灯もまた

無限ではない

もしかしたら この明かりは

未来の僕の娘を守ってくれないかもしれない

 

暗闇と見知らぬビールの酔いが

僕を包んでいる

2017年1月24日公開

© 2017 高橋文樹

読み終えたらレビューしてください

リストに追加する

リスト機能とは、気になる作品をまとめておける機能です。公開と非公開が選べますので、 短編集として公開したり、お気に入りのリストとしてこっそり楽しむこともできます。


リスト機能を利用するにはログインする必要があります。

あなたの反応

ログインすると、星の数によって冷酷な評価を突きつけることができます。

作品の知性

作品の完成度

作品の構成

作品から得た感情

作品を読んで

作者の印象


この作品にはまだレビューがありません。ぜひレビューを残してください。

破滅チャートとは

この機能は廃止予定です。

タグ

この投稿にはまだ誰もタグをつけていません。ぜひ最初のタグをつけてください!

タグをつける

タグ付け機能は会員限定です。ログインまたは新規登録をしてください。

作者がつけたタグ

---

"街灯が消えていく"へのコメント 0

コメントがありません。 寂しいので、ぜひコメントを残してください。

コメントを残してください

コメントをするにはユーザー登録をした上で ログインする必要があります。

作品に戻る