タグ: 純文学 189件

  1. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第11話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 1日前 New!
    • 1,906文字

       (第11話)      詠野説人。こう書いて「えいのぜっと」と読む。謎の作家で、プライベートな部分はほとんど知られていない。昭和30年代の生まれ、東京都出身、血液型A型、男。公式な情報とし…

  2. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第10話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 1日前 New!
    • 3,112文字

       (第10話)      伸びをした拍子に、店をぐるりと見回す。拘らないようにしているのだが、つい、あの女がいないかと探ってしまう。    女はいない。依本は落胆する。一目見れば、明日からま…

  3. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第9話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 3日前 更新
    • 2,063文字

       (第9話)      松江は以前から、依本の落ちていく様を聞いても、同情や慰めの言葉を吐かなかった。依本が書けなくなり、仕事が減り、そしてなくなり、収入が激減すると同時に離婚もし、寂れた一…

  4. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第8話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 4日前 更新
    • 2,000文字

       (第8話)      勤め人同士で呑む場合と、自由業同士でのそれかで大きく違うのは、相手の基本的な背景を知っているかどうかということがある。    勤め人同士、それも同じ会社であれば、相手…

  5. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第7話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 4日前 更新
    • 1,623文字

       (第7話)      新宿区役所前で友人と落ち合った依本は、信号を渡ってゴールデン街へと入っていった。 2区画歩いたが、どこもまだ閉まっている。この伝統ある猥雑な呑み屋街は、日がとっぷり暮…

  6. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第6話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 5日前 更新
    • 2,757文字

       (第6話)      私鉄に乗って、待ち合わせの新宿まで30分と少し。その間、ぼんやり車窓なんか見ていたってしょうがない。せっかくなら資料本でも買って、電車の中で読んでいこうじゃないか。依…

  7. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第5話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 8日前
    • 2,872文字

       (第5話)      その翌日は日曜日だった。しかし在宅の創作者に祝祭日など関係ない。依本は早朝から起きだし、歯だけ磨くとインスタントコーヒーを入れ、すぐパソコンに向かった。    開け放…

  8. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第4話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 9日前 更新
    • 2,552文字

       (第4話)      女は当然依本に視線を送ることなく、依本が今来た方へと進んでいった。    歩行者用の信号が点滅し、依本は渡りきってから通りの向こうを見やった。しかし女の姿はなかった。…

  9. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第3話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 10日前
    • 2,427文字

       (第3話)     「内田、かぁ」    依本のちょっと大きめの呟きに、店のオヤジが怪訝そうに顔を向けた。   「いやゴメン、昨日来た編集者のこと。なんか変わった男だったからさ」   「じ…

  10. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第2話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 11日前
    • 3,507文字

       (第2話)       翌日、依本は編集者の内田に電話をし、前日に聞き忘れたことを二、三質問した。    電話をしたのは、質問もさることながら仕事の依頼が本当に本当なのか探りを入れたかった…