「小説家になりなさい」ーー。自殺したお母さんにもう一度会うために小説を書きはじめた少女が本当の小説家になるまでの物語(『柚葉抄』)、「絶世の美女」という言葉に取り憑かれた小説家の悲哀(『絶世の美…
「家族」と向き合う血の通った連作短編集。彼女を妊娠させた少年、かすがいとしての子供、ヒーローに憧れる女。三者三様の壊れかけた「家族」の物語が今、描かれる――。ほのぼの1%の抑圧と暴力のホームドラ…
日本列島を襲った未曽有の大災害と前後して、出自によってヒエラルキーがつくられた。皇統と同じY染色体ハプログループを持つものは「皇別」、皇統と祖を同じくするハプログループを持つものは「神別」、それ…
2021年に短編集『フェイク広告の巨匠』(幻冬舎)、詩集『さびていしょうるの喃語』をそれぞれ発売した牧野楠葉と多宇加世の、まさかの合作現代詩集が誕生!文藝ユニット〈B.O.Y〉など様々な形で活動…
毎晩、眠る前になると決まって聞こえてくる銃声ーー。 夫婦生活への漠然とした不安が謎の銃声にオーバーラップする「私」の心情のゆらぎを描く『銃声』を始め、超人気インスタグラマーを娘に持つ男がインタ…
長編作品『ハートシェイプトボックス』の新装版 「テレビの小説講座を見て涙滂沱の医師たち。いっぽう僕はレモンみたいな酸っぱい月を夢見る。売店にあるものを混ぜて密造酒を作ろう! 尚、この説明文は病…
中年作家である「私」は、大学で小説講座を持っていながら、もう何年も小説が書けないでいた。書けずに呻吟する毎日。そうしたうちに妻が家を出て行ってしまう。掴んだと思った途端にこぼれる言葉とその先にあ…
「現代人に必要なのは縄文人のこころ」とというキャッチフレーズで、社会に浸透する「縄文スタイル」。暗躍する団体の正体は。ナカヨシとイサカイの二人が、過去を精算すべく、団体の謎を解く。どこかで聞いた…
独立した3本の短編を「横たわる女」というテーマで一冊にまとめました。 内容は以下の通り。 「ベシャメルソースを私にかけて」:NYのダコタハウスで暮らす俳優夫妻の話。 「入歯タリアン」:…
まだ暗い静かな2時から3時、4時のあたりに筆者は起床することからこのタイトルはついた。つまり植物より早く活動を始める早朝学。 読書していて、ふと、家族から離れてどこかに行った時と同じ気分になる…