破滅派25号「児童文学」応募作品です。(対象年齢:15歳以下)
詩集【月が枯れる】収録。2026年9月作。
愛は、新作 この、一瞬一瞬の物語を駆け巡る光 道筋を辿り示しながら、新たな悟りへと辿り着き 愛は、近作 その匂い熱冷めやらぬまま多くの人々を温め、解す 労力にかける…
詩集【月が枯れる】収録。2016年9月作。
詩集【月が枯れる】収録。2016年9月作。
詩集【月が枯れる】収録。2026年9月作。
詩集【月が枯れる】収録。2026年9月作。
——喪の黒と、まだ乾ききらない相聞。 往きと復りしかないバスに乗って、彼は生から一度だけ出て、また戻ってくる。
本日、海面と羊水面の、見分けがつかなくなった。 以下は、その前線を読む者たちの通報である。
拍手が止んだあと、灰かぶりはどこへ帰るのか。 舞台の袖、誰の視線も届かない楽屋裏で、童話は一枚のカルテに化ける。 靴に足が嵌るとは、幸福ではない。同定である。 寸法の合う検体として値踏…
完璧に守られたものほど、 ほんとうの死に方を知らない。 糖度を測られ、傷を消され、 腐ることすら許されなかった彼女へ。 これは、無菌の世界に発生した たったひとつの弔い。 …
上ばかり見て生きてきた「おまえ」——つまり、わたし——への、林床からの呼びかけである。膝を折り、掌を土につけたとき、はじめて見えてくる光がある。可視化されないことの尊厳がある。踏まれてなお灯すこ…
神がねむつてゐた、その夜の過失から、ひとつの心臟だけが止め忘れられた。止まらぬ鼓動は祝福ではない。赦されぬ誤作動として、日々を打ちつづける。これは、眠れる神を起こさぬまま、ひとつの胸が差し出す冷…
生まれなかったもの、名を持たなかったもの、触れることのできなかった愛。 その不在に、そっとひとつの文字を与えるようにして、この詩を綴った。 虚数 𝒾 と古い仮名「ヰ」とがひそかに重なりあう場…
燃やされたもののあとに降る灰を、われわれはいつから「花」と呼ぶやうになつたのか。祈りと讃美の身振りが破壊そのものを美へ変へてしまふとき、この國の空には桜ではなく、灰華がしんしんと降り積もる。
紙の奥に、もう一枚の紙。 そのまた奥に、誰かの月。
ぬくい、ぬくい、しか おもひだせない――そんな指先の記憶を、いま一度ひらいてみたい人へ。摩天楼を「ちぶさ」と訓み、蛍光燈に「ホシノナミダ」とふりがなを振る、字種のずれだけで都市と母性をひとつの語…
人は、自らの眼を、ひとりでは濡らせない。──ならば、この一雫は、誰の労働の名であるか。
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