2022/7/9(土)の放送会で作家古谷経衡が唐突に『シン・サークルクラッシャー麻紀』を紹介してバズったのは記憶に新しい。前回放送では出演者全員がその場で購入を決断するという劇的な展開がみられたが、その後二ヶ月ほどを経て、再び古谷経衡がゲスト出演。気になるニュースに入る前に『シン・サークルクラッシャー麻紀』についての感想報告会が始まった。

すでに自身のYouTubeで感想を報告していた田村淳はあらためて番組内で『シン・サークルクラッシャー麻紀』に言及。放送中にAmazonで買えなくなったというのは番組出演者たちにとっても驚きの展開だったようだ。続きは動画をご覧いただきたい。

また、古谷はゲンロンのニュースサイト「webゲンロン」でも書評記事【書評】面白過ぎる既存「ブンガク」の破壊者──佐川恭一『シン・サークルクラッシャー麻紀』評を公開。こちらも古谷の熱意がこもったレビューにより、多くの読者にアピールする内容になっている。未読の方はぜひごらんいただきたい。

本作は単に、サークルクラッシャー麻紀による童貞男らに対する絨毯爆撃のコメディではない。勿論それを前提に設計されているが問題はそんな単純なものでは無い。人生とは何か、表現とは何か、文学とは何かという普遍的テーマで貫かれている壮大な話だが、その素晴らしさを滔々と書いても凡の書評になるから書かない。本作は確固とした普遍性がエンタメ部分の土台の上に構築されており、作者・佐川恭一氏の筆力の高さが余すところなく詰め込まれている。申し分なく満点だ。いま読まないでいつ読むのか。

発売からもうすぐ三ヶ月となる『シン・サークルクラッシャー麻紀』の勢いはまだまだ止まるところを知らなそうだ。