破滅派では現在、様々な人が参加すると同時に、盛んに破滅派と言う枠を超えて活動する同人も多い。今回は2020年後半期の活躍について、はめにゅーの記事などからまとめて紹介したい。コロナウイルスや自粛。萎縮が収まらない中で、破滅派同人はどのような活動を行ってきたのだろうか?

 

7月

・「セルパブ!夏の100冊2020」がリリース 破滅派同人作品も紹介

あの作家、この作品に出会う夏 「セルパブ!夏の100冊2020」リリース

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セルフパブリッシング作者達によるオススメの作品が集合した「セルパブ!夏の100冊2020」が、公開された。

毎年のセルパブ風物詩が今年もリリースされた。この本で新しい世界に飛び込む方も多いだろう。

 

・高橋文樹の小説「光ってみえる白」が米文芸誌「Green Hills Literary Lantern」に掲載

【快挙!】高橋文樹の小説「光ってみえる白」が米文芸誌「Green Hills Literary Lantern」に掲載

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高橋文樹の小説「光ってみえる白」が、アメリカのオンライン文芸誌「Green Hills Literary Lantern」に掲載された。

 

今年の後半も、カメイトシヤ氏の翻訳協力のもと、破滅派の海外進出は止まらない。トルーマン州立大学の文芸誌『Green Hills Literary Lantern』に高橋文樹の作品が掲載された。

 

・阿佐ヶ谷ロフトAで髙井ホアンが「80年代奇天烈MV倶楽部」を開催

7月15日に阿佐ヶ谷ロフトAで「80年代奇天烈MV倶楽部」開催 髙井ホアン出演

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7月15日、阿佐ヶ谷ロフトAで「80年代奇天烈MV倶楽部」が開催される。

こんなイベントをも開催するに至った。人間何がどうなるかよく分からないが、盛況で楽しいイベントとなった。

 

 

・変革のための総合誌『情況』2020年夏号に髙井ホアンの記事が掲載

変革のための総合誌『情況』2020年夏号に髙井ホアンの記事が掲載 7月15日発売

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『情況』2020年夏号に、髙井ホアンによる、戦前の表現規制・言論統制に関する連載記事が掲載される。

変革のための総合誌『情況』では、髙井ホアン(Juan.B)が連載を続けている。自著『戦前不敬発言大全』『戦前反戦発言大全』に関連し、戦前の庶民の言動に着目した連載となっている。是非お買上の上ご覧頂きたい。

 

・Insignia Stories『Insignia 2020』に髙井ホアン、斧田小夜の作品が掲載

Insignia Stories『Insignia 2020』が7月30日に発売 髙井ホアン、斧田小夜の作品も掲載

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Insignia Storiesのアンソロジー『Insignia 2020:Best Asian Speculative Fiction』が7月30日に発売される。

アジアを対象にした短編集に、Juan,Bと斧田小夜が参加した。

 

8月

・髙井ホアンが相次いでイベントに出演

ロフト配信イベント「不敬反戦発言ナイト」が8月15日に配信 髙井ホアン出演

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ロフトグループによる無観客有料配信イベント「不敬反戦発言ナイト〜これが戦時下でのTwitterだ!!〜」が8月15日に配信される。

 

阿佐ヶ谷ロフトAで8月24日に「”最左派”雑誌『情況』で今何が起きているのか」開催 髙井ホアンも出演

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8月24日、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「”最左派”雑誌『情況』で今何が起きているのか 〜情況出版編集部・これからの僕たちの〈革命〉〜」が開催される。

コロナ禍?イベントにそんなものは関係ない。8月15日という象徴的な日に髙井ホアンの著書に関するイベントが開催された。コロナ、自粛、規制を全て跳ね除けての配信である。その次は、連載している情況のイベントにも参加した。様々な「先輩」に揉まれる彼の運命や如何に。

 

・「SF×美学––––SF作家は分析美学者の問いにどう答えるのか?」に高橋文樹が出演

「SF×美学––––SF作家は分析美学者の問いにどう答えるのか?」が8月23日に配信 高橋文樹も出演

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Youtubeでの配信イベント「SF×美学––––SF作家は分析美学者の問いにどう答えるのか?」が8月23日に配信される。

SF配信イベントに高橋文樹も出演した。分析美学者の問いに高橋文樹はどう答えたのだろうか。

 

9月

・続く髙井ホアンの躍進

阿佐ヶ谷ロフトAで9月2日に「不謹慎ゲームとは何か」vol.2開催

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9月2日、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「不謹慎ゲームとは何か」vol.2が開催される。

【快挙!】髙井ホアン『眼鏡のない国から』が英語で朗読 YouTubeで公開

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以前、英訳公開された髙井ホアンの小説『眼鏡のない国から』が英語で朗読され、YouTubeで公開された。

阿佐ヶ谷ロフトAで9月7日に「#tokyostickers」開催 髙井ホアンも出演

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9月7日、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「#tokyostickers」が開催される。

Insignia Stories『Southeast Asian Fantasy Drabbles』が9月24日に発売 髙井ホアンの作品も掲載

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Insignia Storiesのアンソロジー『Southeast Asian Fantasy Drabbles』が9月24日に発売される。

9月は特にJuan.Bのイベントや作品掲載が相次いだ月となった。特に阿佐ヶ谷ロフトAでは8月と合わせ頻繁に出演したことになる。コロナ下にあることも考えれば、そう達成できることでは無いだろう。

 

10月

 

変革のための総合誌『情況』2020年秋号が10月15日発売 髙井ホアンの連載記事も

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『情況』2020年秋号が10月15日に発売される。髙井ホアンによる、戦前の表現規制・言論統制に関する連載記事が掲載される。

阿佐ヶ谷ロフトAで10月23日に「不謹慎ゲームとは何か」vol.3開催

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10月23日、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「不謹慎ゲームとは何か」vol.3が開催される。

季刊の『状況』は、1、4、7、10月に発売される。是非読んで頂きたい。

 

・斧田小夜と高橋文樹の作品が海外で公開

【快挙!】斧田小夜『だってせんたっきさんがくつしたたべちゃったんだもん』が英語で朗読 オンライン公開

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斧田小夜の小説『だってせんたっきさんがくつしたたべちゃったんだもん』が英語で朗読され、AntipodeanSF Radio Showで公開された。

【快挙!】高橋文樹『大人はゆずってくれない』が「Gargoyle Magazine 2020」に掲載へ

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高橋文樹の小説『大人はゆずってくれない』がアメリカのインディペンデント文芸誌「Gargoyle Magazine 2020」に掲載される。

高橋文樹の作品がGargoyle Magazine 2020に掲載され、斧田小夜の作品がAntipodeanSF Radio Showで朗読された。これら破滅派の作品の海外進出には、翻訳家のカメイトシヤ氏が多大に貢献している。後にカメイトシヤ氏は小説すばるに記事を掲載することとなる。

 

 

11月

11月12日に阿佐ヶ谷ロフトAで「80年代奇天烈MV倶楽部vol.2」開催 髙井ホアン出演

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11月12日に、阿佐ヶ谷ロフトAで「80年代奇天烈MV倶楽部vol.2」が開催される。

一体今年は何回イベントに出たのだろうか。

 

・佐川恭一がイグBFCで優勝

【快挙!】佐川恭一『エースをねらえ!』が「イグBFC」で優勝

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佐川恭一の小説『エースをねらえ!』が、文芸イベント「イグBFC」で優勝を果たした。

凄まじい内容の作品が集ったイグBFCの中でも、佐川恭一は存在感を示した。

 

・大猫とJuan.Bのインタビュー記事が掲載

破滅派合評会王者、大猫・Juan.B特別インタビュー 

諏訪靖彦諏訪靖彦

2020年9月某日、恋の街西川口で52度のウィグル焼酎を呷りながら行われた2018年破滅派合評会年間グランプリ大猫氏と2019年グランプリJuan.B氏の合同インタビューをお届けする。文学フリマ東京を前に二人の王者はいったい何を語ったのか。

2018年度合評会グランプリの大猫、2019年度合評会グランプリのJuan.Bが、諏訪靖彦氏の取材でインタビューに答えた。二人の創作の背景や、一ユーザーとしての破滅派との関わり方など、面白く読める記事となっている。是非お読み頂きたい。

 

・文学フリマ東京に破滅派も出展 オルタニアブースが協力

第三十一回文学フリマ東京は11月22日開催 破滅派の最新動向をチェック

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いよいよ22日に迫ってきた文学フリマ東京。文フリに向け、破滅派は何に取り組んでいるのか?

第三十一回文学フリマ東京に、波野發作の協力でオルタニアブースの一角を借りて破滅派も出展した。今回、破滅派はアンソロジー『失われたアレを求めて』を頒布した。以下で購入もできる。破滅派同人渾身の作品が集まっているので、是非お読み頂きたい。

失われたアレを求めて

失われたアレを求めて¥1,000

破滅派

誰も想像さえしなかったコロナ禍。BLM で沸点に達した世界の分断。香港の国家安全維持法。 2020 年、私たちの世界は一変し、新常態という言葉さえ生まれた。 この新しい世界で私たちは結局のところ何を失ったのか。 もう二度と戻らないかもしれないものについて、 いまこそお届けすべき最新文学選集。

 

・Gargoyle Magazineに牧野楠葉の作品が掲載

#73

Gargoyle Magazine 73号に牧野楠葉の作品が掲載されていることがたった今分かった。高橋文樹に続いての快挙である。牧野は現在、ゲンロンSF創作講座に参加し、SF小説に取り組んでいる。

 

12月

・佐川恭一が第1回RANGAI文庫賞を受賞

【快挙!】佐川恭一が第1回RANGAI文庫賞を受賞 今後の展開も

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佐川恭一が第1回RANGAI文庫賞を受賞した。

12月はめでたいニュースが相次いだ。1日には早速、佐川恭一が第1回RANGAI文庫賞を受賞したのである。イグBFCに続いての快挙である。佐川恭一の作品を、選評者はどんな目で見つめたのだろうか。

 

・髙井ホアンがかに三匹氏とイベントを共催

12月2日に阿佐ヶ谷ロフトAで「不謹慎VS珍アニメ ヘンテコ対決」開催 かに三匹と髙井ホアンが対決

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12月2日に、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「不謹慎VS珍アニメ ヘンテコ対決」が開催される。

髙井ホアンが初めての共催イベントを開催した。これまでゲスト出演などはあったが、企画段階からの共催はこれが始めて出会った。かに三匹氏と非常に特殊な映像や音楽を紹介しあい、楽しいイベントとなった。なお、来年の1月19日には第二回が予定されている。

 

・カメイトシヤ氏が小説すばる1月号にエッセーを掲載

【快挙!】小説すばる1月号にカメイトシヤのエッセーが掲載 破滅派始め数々の作品を翻訳する思いとは

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小説すばる2021年1月号に翻訳家カメイトシヤ(Kamei Toshiya)のエッセーが掲載された。

 

破滅派同人の作品を数多く翻訳しているカメイトシヤ氏のエッセーが、小説すばるに掲載された。翻訳家としての来歴や、破滅派・高橋文樹との関りなど、是非読んでおきたい内容が満載である。また、年明けの2月号には、高橋文樹と佐川恭一の作品も掲載される予定である。

 

・高橋文樹がDommuneに出演

高橋文樹がドミューンの配信イベントに出演した。来年への布石となるだろう。

 

・新企画「名探偵破滅派」始動

https://hametuha.com/announcement/detective-hametuha/

ミステリー作品を数多く投稿している諏訪靖彦が主導し、新企画「名探偵破滅派」が始動した。我こそはと思う者は是非参加してみてはどうだろうか。

 

いかがだっただろうか。イベントに文学賞にと、コロナ禍の下でも破滅派同人は元気に活動していたことを、改めて振り返ってみると、「破滅」という言葉の幅広さを感じさせられる。来年にも、髙井ホアンのイベントや、『NOVA』への斧田小夜の作品掲載など、破滅派の活躍が待ち受けている。来年コロナがどうなるか分からないが、この様な時こそ文芸の持つ力を発揮できるだろう。破滅派とその同人の今後の活躍に期待である。

そして、破滅派はいつでも同人の参加を待っている。偶然の出会い、知人による紹介、(Juan.Bの様に)規制と放浪の末の漂着など、様々な人々が様々な形で参加でき、そして積極的な意義を担えるのが破滅派である。後ろ向きのまま前に進め!