5月6日開催の第28回文学フリマ東京については、先日お伝えしたが、破滅派の頒布物の詳細が昨日明らかとなった。

今回の「紙の破滅派」のテーマは「エメーリャエンコ・モロゾフ」である。最近、Web小説界をにわかに侵食している謎の東欧系作家エメーリャエンコ・モロゾフは、破滅派においても徐々にその触手を広げ、多くの作者を虜にして翻訳を行わせている。その作風は様々に言い表されるが、人々の欲望の随伴者であるとも、迸る欲情の黎明とも言われるほど、急進的下半身主義である点は共通している。

今回頒布される「モロゾフ入門 天才無国籍多言語作家を読む」は、参加同人がそれぞれの視点で、モロゾフの「翻訳」を行うと言う、これまでにない企画となっている。また、モロゾフの全貌に迫れるインタビュー、資料も付属している。モロゾフの作風そのままに、良識を平伏させ政治的にも危険な文書が並ぶ、文フリでもかなり注目されるであろう作品集である。是非、この機会に手に入れたい。また、破滅派グッズの頒布や、同人によるノベルゲームなどの発売も行われる予定である。

気になる破滅派のブース位置は、東京流通センター第一展示場1階のス-29である。これは出入り口から直進し奥まで行きついて振り向いたらそこにある、劇的で分かりやすい位置である。これまでの開催場所である第二展示場とは異なるので注意されたい。文フリ東京にお越しの際はぜひ破滅派にお立ち寄りいただきたい。今回の文フリも成功することを祈りつつ、5月6日を待ちたい。

第28回文学フリマ東京は、5月6日に東京流通センター・第一展示場で開催。下記サイトなども参照のこと。