日本文学振興会が主催する「第31回松本清張賞」受賞作に、井上先斗ぽんと「オン・ザ・ストリートとイッツ・ダ・ボム」が選ばれた。

 松本清張の業績を記念して1993年に創設された、良質な長篇エンターテインメント小説を表彰する。 昨年は森バジル『ノウイットオール』が受賞した。

 井上先斗は、1994年愛知県生まれ。成城大学文芸学部文化史学科卒業。会社員。

 最終候補作は受賞作のほか、岩渕涼「もも」、城戸川りょう「高宮麻綾の引継書」、榛野文美「エゴイストは誰か」の四作が選ばれていた。

 選考委員の阿部智里、辻村深月、森絵都、森見登美彦、米澤穂信の五人による選考会が4月23日に行われた。受賞者の井上には正賞に時計、副賞として500万円が贈られる。

 なお、選評などは「オール讀物」6月号に掲載される。