—―五月雨は 露か涙か 不如帰 わが身をあげよ 雲の上まで―― 足利義輝 名を身にだけ作者 …
政治家による過去の悪行と直近のスケジュールを閲覧できるウェブサイトを作成した主人公。義憤に駆られたテロリストの出現を待ちつつも、自分が何かかけがえのないものを傷つけているという不安を感じる。そし…
一昨昨日は、船橋職安に行って“職探し”をした。一応スーツを着込んでいるが実は本気で職を見つける気はない。今のところはね。独立したいからさ。適当にやって自由を謳歌して身体壊すってのがいいじゃんかね…
同じスニーカー、狂ってしまった母の話、大学、ビートニクス、東京。言えずにいた思いが部屋の中でひっそりと強まってゆく。閉ざされた空間での思いを描いた傑作長編。
店が終わると、ナオミは明日香、吉行氏と一緒に飲み直すことにした。だが運悪く、黒田と鉢合わせしてしまう。黒田に殴られ、挙句の果てに、彼が和也に押しつけた中古車の代金までナオミが出すことになる。ナオ…
タクシー・ドライバーは孤独な仕事。そして、車窓を流れる大都会の風景にも、どこか人々の孤独の影が垣間見える。都会に浮かぶヘッドライトとそこに映る人生の陰影と。人々との一期一会を通して社会と人生を眺…
美しく奇妙な母親のいる恋人の実家を再び訪れることになった真理子。恋人に聞いた母親の秘密を探るべく、台所に足を踏み入れてみると……。
※破滅派オリジナル作品。 ※筆者や筆者の知人の体験を一部含んでいる。 北関東某県警の新米婦警草薙は、いよいよ自分が警察官としての力を行使できる喜びに震えていた。 そしてある団地の前では…
作品集『二十四のひとり』収録作。合評会2017年06月(テーマ「気づいたら家畜と入れ替わっていた」)応募作。
老ボルヘスの語る奇想天外な思い出話は、いつしか現在を越え、未来の思い出にまで踏み込む。
2018年11月合評会参加作品。私にだって青春時代はあったのです。平成の最初の頃が青春の黄昏時でした。いよいよ平成も終わり、今や人生の黄昏なのであります。別に平成に殉じるつもりはありませんが、平…
大雪の降った夜に彼がアパートに泊まりに来た、それだけの話です。思うに女性のセックスは男性のそれより多重性多層性があって、若くても年老いてもそれは変わらない気がしています。これは何十年も前の学生の…
名探偵破滅派第3回の応募作品。ただ、私は全部読み通していないので、なぜ全部読み通していないのかを本稿を通して訴えたい。
写真:アビラの城壁 BFC3幻の2回戦応募作。
合評会2022年9月参加作品。そういえば異世界転生って英語で何て言うんだろうと思って調べたらストレートに"get isekai'd"でした。my waifu以来の衝…
犯人は居るのだろうか?
G棟では女たちが共同で生活している。なぜ「わたし」はそこにいるのか。分からないまま、「わたし」は様々な個性ある住人と、日々をともに過ごしている。ひと夏の間に出会った女たち、そして「わたし」の見た…