第2章はいなくなってしまった友人を偲びます。 ちなみにカフェごはん好きの男は滅びればよいと思います。
老人モロイが助けたアルビノの少女リリィは、探し物について話し始める。儚いほどの美しさの影に隠したその過去とは。全編七五調のみで書かれたヒップホップ小説。
詩人が巡礼に出ます。 さくさく読めておいしさがある連作詩集を目指します。 第1章は布団。 布団は大変なところです。気をつけてください。
首都高速の高架下、ずぶ濡れになった女が泣きながら歩いている。キャリアウーマンらしい女が代官山のマンションに帰ると、そこには背の高い美男子が。全編七五調で書かれた衝撃のヒップホップ小説。
雨の降る六本木の町をスーツに身をまとった老人が進む。なにやら人探しをしている様子。と、老人の目の前で若い女性が……。衝撃の七五調ヒップホップ小説、ここに爆誕。
僕の恋人はブラウン管の中にいる女の人たちだった 今では彼女たちをデータ化して持ち歩けたりするからいつでもどこでもパソコンさえあれば僕のお気に入りの彼女たちと出逢える環境が作れるようになった そう…
子供が生まれることが許されない町の住人「ぼく」が語る「かしきのこ」の秘密とは。破滅派きっての鬼才が送るダークファンタジー。
編者による異言――あとがきに代えて
全ての駄目人間へ捧げる。冊子・破滅派復活準備号にて話題となった掌編に加筆した作。
「私」はミユキにプレゼントを贈ることを思い立った。他でもない、最高の根拠を持ったプレゼントを。親に恋人を紹介するために歩く実家への道で、どうしようもないほど美しい夕陽が二人を照らす。物語はクライ…
『おまえは性という贈り物で一体何をしたのだ? 失敗だった、と結局は言われるだろう』――カフカは日記の中でそう自問している。「私」の追憶は徐々にあけすけなものになっていき、ミユキとのすべてについて…
「私」は恋人のミユキについての追想を始める。面会時に「死んだ」と伝えられていたミユキが送った人生と、彼女の人生が果たして幸福だったかどうかについて、「私」はエピソードを重ねることでしか迫ることが…
編者による異言――仮説に代えて
「私」の追憶はやがて母と父の思い出に至る。いわく言いがたい関係の二人について私はこんな言葉を思い出す。「夫婦とは、お互いの悪行を果てしなく吸い込む不気味な沼のことだ」
「私」はこれまで語ってきたすべてでは物足りないと感じる。そして、過去の記憶を羅列していくことによって「何か」へ辿り着こうと独白を重ねる。
長い思索の末、「私」はついにある一つの答えに至る。そもそも、なにを語るべきだったのか。迂遠な遠回りしか、真実にたどり着く道はない。
教誨という救いを見出した「私」をある欲望が捉えていく。聖書にのめり込んでいくほど浮かび上がってくるマサキと「私」の類似点が、「私」に何かを書かねばならないという気にさせていく。