残光虫

月に鳴く(第14話)

合評会2022年01月応募作品

松尾模糊

小説

3,740文字

切れた電灯を取り換えるために向かった家電量販店で切れたはずの電灯が不思議な光を放つ。店員はその秘密について語り始める。

壁の凹凸に人差し指ひとつで薄暗い玄関を照らす明かりが灯る。わたしが生まれた頃にはすでに当たり前のことだったし、いまではAIの固有名を呼びかければ家電が稼働したり停止したりすることさえ普及している。わたしが暗い部屋に入れば無意識に壁沿いに点灯スイッチを探すように、もっと下の世代は暗い部屋に入ると「アレクサ、電気点けて」と呼びかけるのかもしれない。はるか昔に暗がりで火を灯してきた人々や、日が沈めば寝ていた古代の人々からすれば想像すらできなかったことだろうし、これから何千年も先には眼鏡やスマートゴーグルを超えてそれらのウェアラブルが様々な機能を持ち、暗がりでも見えるようになるかもしれないし、人間自身も目という器官がどう変化するか、もはや肉体を捨てるような世界になっているかもしれない、それは誰にも知る由はないだろう。そう、そんなことは考えてもしようがないことである。カチカチと何度かスイッチを鳴らして電灯が切れていることを受け入れざるを得ない状況となり、わたしの思考は投げやりに途切れた。六〇W電球ならまだしも、電灯管となると近くのコンビニでは扱っていなかったと、自転車でも十分は走らないといけない最寄りの家電量販店を思い浮かべてクソっ! と地団駄を踏む。なぜLEDに変えていなかったのか、何度もその機会がありながら結局、この日まで問題を後回しにしてきた自身のズボラさを憎んだ。リュックに突き刺すように切れた電灯管を入れてジッパーで挟むように締める。玄関脇に置いた折り畳み自転車を持ち上げて外に出る。夜の帳は降りて、半分に割ったような月が低く輝いていた。月は夜を煌々と照らす永遠に切れることない電球だ。周期によってその明るさがまちまちであることは難点ではあるものの。月がどこまでもついて来ると車窓に貼りついていた幼心はとうの昔に忘れてしまったが、自転車でどこまで駆け抜けても半月は夜空に輝いていた。住宅街を離れ、駅近くの歓楽街は月の存在を忘れるほどに眩しく照明でギラついている。駅に隣接する駐輪場を通り抜け、コンビニの前にあるガードレールに自転車をチェーンで括りつけた。駅前の交差点は会社帰りだろうか、スーツにウールコートを羽織った壮年の男性や腕を組みお互いのポケットに手を突っ込んだ若いカップル、ネオン街を物珍しそうに眺める女児の乗ったベビーカーを疲れた表情で押す中年女性や、杖をついて時間内に横断歩道を渡りきれないのではないかと心配するほど遅々と歩む老婆など、まさに老若男女が社会の縮図のように交錯している。大きなビルをまるまる売り場にする電化製品チェーンの前で、トナカイの着ぐるみを着た若い男が拡声器を片手に携帯端末を次々に息継ぎなく宣伝している。男の横を通り過ぎて電灯管を扱うフロアに迷わず進むことに罪悪感を覚える心優しき人間もいるのだろう、わたしはそうではなかったのでただ五月蠅いなと舌打ちする勢いで通り抜けて売り場に向かった。わたしはリュックを前に抱えて電灯管を抜き取って、売り場にまばらな客に対して過剰なほどに配置されたスーツ姿の店員に声を掛ける。
「すみません、これと同じように使えるLEDの電灯って……」
「いらっしゃいませー、あっ、はい、ちょっとお見せして頂いてよろしいでしょうか~?」男は両手を差し出して電灯管を受け取ってから印字された英数字を確認した。二〇型ホワイト……こちらですね、男は電灯管を片手に某SF映画の登場人物のように颯爽と室内灯のサンプルが照らすリノリウム床を歩いて売り場へ案内した。
「同じ型はこちらで、電球色、オレンジがかった色合いはこの下にある分です」ありがとうございます、わたしは一礼して紙筒に収まるLEDの電灯管へ視線を移した。
「ただ……」男はわたしの物色を遮るように声を出した。え? ただ? 何ですか? と疑問を口にするように上目遣いで顔色を窺うような男の顔を見遣った。
「この電灯はまだ切れてないですよ」男は気の毒そうに手に持った電灯管を撫でる仕草をした。いや、そんなことはない、わたしは何度もスイッチを押して、一度は電灯管を外してもう一度はめ込んでまで確認したんだ、とは言わず、困惑した表情で男を見返した。
男は電灯管の真ん中を右手で握り、わたしの眼前に水平に差し出した。
「見ていて下さい」男が左手を開いて電灯管の上、端からゆっくりとさするように翳していくと電灯管はボヤンと黄色い光を発した。は? わたしは手品を見に来たわけではない、スイッチを入れれば点く電灯が欲しいだけだ、呆然とするわたしを男は嘲笑うように電灯管の両端を人差し指で抑えて目を閉じた。さきほどよりも強い黄色い光を電灯管は発している。ね、男は片目を閉じて電灯管をわたしに差し戻す。
「え、いや、あの……LED……」わたしは両手を胸の前で振りながら全力で受け取りを拒否した。
「まだ分からないですか、仕方ないですね」男は眉間に皺を寄せて首を振った。ついて来てください、男は有無を言わせずわたしの手を従業員入り口の奥まで引っ張った。

2022年1月24日公開

作品集『月に鳴く』第14話 (全16話)

月に鳴く

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© 2022 松尾模糊

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3.6 (12件の評価)

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"残光虫"へのコメント 12

  • 投稿者 | 2022-01-25 09:41

     松尾模糊さんの「残光虫」は、蛍光灯が切れたのでLED照明に変えようと家電量販店を訪ねた男が、謎めいた店員から「その蛍光灯はまだ切れてません」と言われ、手に持っただけで光ったので唖然とさせられた上に、スタッフルームのロッカーが月へのトンネルになっていて……という一種のパラレルワールドもの。/短時間での出来事を時系列に従い最小限の登場人物で描くという、掌編小説の正しい書き方を理解している人で、結構な実力者。最後に明かされる月の光の真相もユニークで面白い。主人公が何者でどんな人生を送ってきたか、なぜ彼が月へと導かれたのか、謎の店員の正体は、などについて読者が納得する説明があるとさらに完成度の高い作品になったのではないか。例えば、店員をロン毛の女性にして、古めかしい言葉遣いをさせ、実は長年にわたってこっそり月と地球を行き来していたかぐや姫だった、そして彼女はついに竹取の翁の末裔を見つけて月に招待した、とかね。あと伏線として、家電量販店の名前をタケトリ電機にしておくとか。
    (以下は他の投稿作品についての寸評です。参考になれば幸いです。)

     オニダルマオコゼさんの「蛍光灯を交換する女」は、女性探偵が知人である美術品泥棒から持ち込まれた高価な彫刻作品の消失事件について推理し真相を突き止める内容。/現代小説では一場面一視点が原則とされており、たとえ三人称スタイルであっても登場人物の誰かに視点を固定し、その人物が見たもの、聞いたもの、触れたもの、感じたことなどを描く形で進行させることがいわば約束事となっており、現代のほとんどのプロ作家はその手法を採用している。本作は旧式の作者の視点(あるいは神の視点)が使われているが、新人賞の予選などでは著しく不利になることを承知しておくべき。作者の視点は文章がどうしても説明臭くなり、作者の語り口調を通じて物語に触れることになるため又聞きのような形になってしまって臨場感にも欠けるという短所を抱えている。/話の途中でいったん過去に戻って事件発生時の状況が描かれ、再び現在に戻って、最後に後日談という四段階の構成だが、現在と過去を行ったり来たりする構成は読者にとってごちゃついた印象になり余計な負担をかけるため、たいがいの新人賞で低評価ポイントとなる。現在進行の会話劇の中で事件発生時の状況も伝えることはできたはず。小説現代のショートショートコンテスト入選作などを見ても明らかなように、掌編小説は一場面で描ききる工夫が求められている。/彫刻像の大きさや重さなどが示されていない。石柱に彫る、とあるので結構な重さであり、一人で運べるのかという問題も浮上する。また、彫刻が忽然と消えたという設定ならば、例えば塩や砂糖を固めてそっくりなレプリカを作りそれに水をかけて短時間のうちに溶かして消したのではないか、高性能のホログラム映像だったのではないか、見る角度によっては背景の壁に溶け込んで何もないと感じてしまう錯視トリックを取り入れた彫刻だったのではないかなど、さまざまな可能性を提示することで読者を楽しませるチャンスがあったように思うのだが。/問題の彫刻が億単位の値打ちがあるという設定であれば、保管場所には監視カメラや赤外線感知器が備わっていないと不自然。一般のマンションや企業でさえ顔認証や瞳の虹彩、手のひらの血管模様などを利用したセキュリティシステムが普通に採用されている時代である。警察の捜査状況にも触れておきたい。終盤、事件は窃盗未遂事件として収束したとあるが、持ち出したのであれば未遂ではなく既遂になるはず。
     鈴木沢雉さんの「サステイナブル・ライフ」は、主人公の男性がたまたま知り合った女性と恋仲になり、二人で環境問題に取り組むが、やがて彼女から別れを告げられるという内容。/掌編小説は数分間から数時間、長くてもせいぜい数日間の時間枠の出来事としてまとめるのが基本であり、数か月、数年にまたがる話は基本的に長編の素材となる。そのため、本作の前半部分は小説としての基本が守られているが、後半部分はあらすじを読まされている感じになり、読者が作品世界を疑似体験することが難しくなっている。新人賞などに応募した場合、時間枠についての約束事を守ることは予選通過か落選するかの分かれ道になることが多いことを留意されたい。/女性は環境問題に敏感だという設定であるなら、食べ物(みかん)を粗末に扱ったり蛍光灯を壊そうとする行動は矛盾していないか。軽犯罪ではあるがテロ的行為に走ろうとする女性に主人公が恋愛感情を持ってしまうことについての納得できる理由が欲しい。
     西向小次郎さんの「仕事が済んだら、仕事だぜ。」は、蛍光灯を買うことを頼まれた男が手間賃の計算をしながら行動する話。/落語のような味わいがあり、視点や時間枠なども掌編小説の基本が守られているが、男が何者なのか、自転車で買いに行けば安く済んだのてはないか、この結末でオチになっているのかなど、詰めの甘さを気にする読者が多いはず。例えば、京好糖という地元の老舗菓子を買って来るよう頼まれたのを蛍光灯と勘違いしてしまったが、アクシデントが重なって結果的に京好糖を持ち帰ることになって丸く収まったなど、物語を面白くする方法がいろいろとあったはず。
     わくさんの「ビンスとのおもいで」は、高校時代のちょっと風変わりな同級生と再会したことがきっかけでつき合いが始まり、アパートに居候をさせ、互いに人生の目標を見出すが、アパートの取り壊しによって別れのときがやってくるという展開が主人公の独白によって語られる。/途中で友人ビンスの独特の人生観が提示されるため、読者はそれがオチにどう関係するのか、どういうふうに伏線回収がなされるのかと期待する。その期待を上回る着地点を用意できないのであれば思わせぶりな設定をしない方がいいのではないか。/いわゆるバディものを書く場合、相棒二人の立場や性格がまるっきり違う設定にするのが物語を面白くするための基本的手法。相棒二人が似たような立場で、性格もさほどメリハリがないとなると、どう展開させれば面白くなるのかプロでも頭を抱えるはず。すぐれたバディものの映画や小説がたくさん存在するので、意識して鑑賞すればいろいろと勉強になると思う。
     諏訪靖彦さんの「目覚める頃には」は、医療技術が発達した近未来でも治せない難病に陥った男が、治療法が確立される未来に期待して人工冬眠に入る話で、安定感があり、書き手の実力を感じる。/結末は複数の解釈が可能で、わざとそうしたのだろうとは思うが、読者のために、「本当はほとんど時間なんて経っていないのではないか?」「ドッキリか?」「詐欺か?」「本当はもう自分は死んでいて脳のデータだけがコンピューターに取り込まれて生きていると錯覚しているだけなのか?」などと主人公に逡巡させて複数の可能性を提示すれば、さらに読み応えが増したように思う。/前半途中でいったん過去に話が戻って発病時からの経過が語られるが、過去と現在を行ったり来たりする描き方は話がごちゃつくだけであまりメリットはない。発病したところから書き始め、時系列に従って進めた方が読者も物語世界を疑似体験しやすいはず。/いくつか散見されるややくどい表現、もってまわった表現をすっきりさせた上で着地点で一ひねりあれば、例えば小説現代のショートショートコンテストでも採用してもらえる水準だと思う。
     Fujikiさんの「世界が闇に包まれても」は、白内障で視界が悪くなり、息子から毒を盛られていると感じている資産家の老女が、若い頃パリに美術留学したときの当地での恋人との思い出を回想する内容。/掌編小説は短時間の出来事をできるだけ一場面で描くことが基本であり、本作は主人公の半生という長編小説の素材を掌編に詰め込んでいるため、全体的にあらすじを読まされている印象になってしまっている。掌編、短編、中編、長編の違いは基本的に物語の時間枠だということを留意されたい。掌編として描くのであれば、息子とのやりとりか、パリ時代のエピソードのうちのどれかに絞りたい。/現在から物語が始まり、少し過去の出来事、さらに半世紀ほど前の出来事、最後に再び現在という四段階の構成になっているが、時系列が前後すると読者にとってはごちゃついていて読みにくいというデメリットがあるだけでなく、主人公が結局はどうなったかが冒頭でバレてしまっているので「この後どうなるのだろう」という楽しみを奪うことにもなってしまう。長編小説であれば読者を飽きさせないための工夫として、現在と過去を行き来させる構成が効果を発揮することもあるが、掌編や短編ではデメリットしかないので、特別の理由がない限り、時系列に従って描くことをお勧めしたい(人気があるプロの作家さんたちの掌編や短編をランダムにチェックすればお判りいただけるはず)。
     なお、北川聖さんの「理想的な人生」、ヨゴロウザさんの「ある孤独死の風景」、古戯都十全さんの「あかりを求めて」、大猫さんの「浅草橋銀杏岡八幡神社の殺人」、小林TKGさんの「Luciola,Candela,and Огонёк」、波野發作さんの「Kick me again」は、400字詰原稿用紙5枚以上10枚以下(最大4000字)という規定が守られていないようで、またJuan.Bさんの「愛国講談「聖代奇談大助長州仇恋討」」は〆切りを過ぎてからの投稿のようで、選考対象として認めていいのかどうかという問題があり、コメントは差し控えます。

  • 投稿者 | 2022-01-25 23:22

    松尾模糊さん
    最初の画像が関係ないあたりが良いです。
    その雰囲気のまま読んだらいいかと思ったのですが、「アレクサ、電気をつけて」は余計だと思いました。逆にそこにも面白みがあるのでは?と深読みさせてしまう文章力を感じます。僕は面白かった。

    メトロポリタン美術館とかも地下深くに進ませる感じでしょうか、嗚呼なるほど。大理石をコツコツ進むような音しますね。

    最後帰る描写がないのが、真実味に拍車を掛けています。

    しかしながら、月はやっぱり上にある。
    まだ殺すなよと地球から見ている。

  • 投稿者 | 2022-01-26 01:03

    何の変哲もない電気屋のバックヤード?が月面に通じていて、それを当然の事のように受け入れ、しかも月の光が実は切れた電灯の残光だったという真実を知るというところに夢の論理を感じると言いますか、夢を元に作った作品のような印象を持ちました。画としても奇麗でイメージが膨らむ感じで、全編この調子でという訳にはいかないかもしれませんが、長編中にこういうシーンを効果的に挿入したらすごく良い気がします。安部公房や村上春樹は短編を元に長編を書いたりしてますが、このシーンを内包するような長編、面白そうです。

  • 投稿者 | 2022-01-27 11:21

    冒頭のAI云々とかが後で絡んでくるのかなと思ったら、結局なにもなかったので、ここはばっさり切って、そのぶん月面や地球の描写に回した方が展開もスピーディだし良かったような気がします。
    全体に漂う不思議雰囲気は好きでした。

  • 投稿者 | 2022-01-28 17:55

    「え、いや、あの……LED……」の瞬間、主人公の語りの人が萌えキャラになりましたね。すげー萌えキャラ。なんか得体のしれない店員に手品(手品なのか何なのか、力的な事なのか)見せられて呆然としてる感じ。得体のしれない店員は得体のしれない事いってくるし、得体のしれないところに連れていかれるし、そら最後もぼんやり地球眺めるよなって思いました。

  • 投稿者 | 2022-01-29 13:39

    綺麗な小説ですね。
    松尾さんはこういう不思議な風景描写がお上手だなぁと思いました。見たことのない光景なのに映画を見ているかのように目に浮かびます。
    私も電気屋さんのロッカーから月に行きたくなりました。

  • 投稿者 | 2022-01-29 17:28

    冒頭、たかが蛍光灯を取り替え忘れただけの腹立たしさが、くどくど長々と美しい描写を伴った松尾節全開で展開されて、笑っていいのか感心していいのか。ここだけでも独特の世界なのに、後半、唐突な電気屋にロッカー、そして蛍光灯の残光を集めた月世界のお話、いやに説得力のある電気屋の店員の語り口。唯一無二の文体を構築されつつあるなと思いました。私も頑張ります。

  • 投稿者 | 2022-01-30 00:21

    前半の饒舌さと、後半の幻想的な展開の対比がおもしろかったです。
    「月は夜を煌々と照らす永遠に切れることない電球だ」という部分が後半にかかってくるところがいいですね。
    廃材となる電灯で光る月は、大量のゴミで海を濁らせた地球の相似形でしょうか。
    以前にも月をモチーフにした作品があったので、何か思い入れがあるのかなと感じました。

  • 投稿者 | 2022-01-30 10:57

    月から地球を眺めるラストがすてき。「家族の団欒や一人暮らしの寂しさを照らす蛍光灯や夜道の心許なさを照らす街灯」あたりの記述に情感がこもっていて、アイデア勝負だけのつまらないSFショートショートに堕さずに済んでいる。残光虫がどんな姿で光を発しているのか描写してほしかった。

  • 投稿者 | 2022-01-31 01:43

    あえて冗長に日常生活を描き、そこから雪崩れるようにファンタジー世界へ移行していく様が非常にテクニカルだったと思います。ベースの文章が上手いんで、よどみなく最後まで読めました。

  • 投稿者 | 2022-01-31 02:13

    私には思いつけないユニークなファンタジー作品でした。壊れた蛍光灯が月の光を作り出している。技術の進歩がどの程度進んでいるのかを曖昧にしている点も良かったです。

  • 編集者 | 2022-01-31 19:36

    蛍光灯から、お題を捻らずにここまで進めるとは、ううむ凄い。どことなく悲しいが美しい月だ。

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