自転車で彼女の元へ向かう「俺」。女をうまく抱けないのは、子供の頃に見た川木田の白い下着が脳裏に焼きついているからかもしれない。
ほとばしる言葉の勢いに乗って、ぼくは君に会いに行く。自由詩。
本気だかキャラだかわからない。いくらなんでもそんなにお茶飲まないでしょ? でも、謎は必要じゃない。 だって乙女なんだから。
本気だかキャラだかわからない。でも、告白されたってウザいだけ。 だって乙女なんだから。
32回目の処女喪失を迎える空き巣のキー子。最初の部屋で出会った櫂。キー子の裸に隠された地図。彷徨えど見つからない大切なものを、探し続けるキー子旅の記録。
本気だかキャラだかわからない。でも、ステキじゃないと嫌。 だって乙女なんだから。
本気だかキャラだかわからない。でも気持ち悪いものは気持ち悪い。だって、乙女なんだから。
浮気をしたと嘘をついてばかりいる彼女。病的に老いを恐れる彼女。髪の毛を切ることをためらい続ける彼女。ぼくの思いはいつだって届かない。
イタい女子の、イタい女子による、イタい女子のための通信というか落書みたいなエッセーもついに最終回? この続きは紙の破滅派で!
ラブホテル街ととなりあわせになった動物園で働く「私」。恋人みたいな親子や、ずっと孤独だった新種の生物、壁のないトイレ。不思議な空間の中で、「私」の孤独が尖っていく。
本気だかキャラだかわからない。でも、海水浴は好きよ。だって乙女なんだから。
恋人に別れの手紙を送ったはずが、大学時代の友人の元に届いてしまった! 間違いだらけのちえ子のある夜のお話。
本気だかキャラだかわからない。でも、泳ぐのは好き。 だって乙女なんだから。
本気だかキャラだかわからない。でも、男性をからかってみたいの。 だって乙女なんだから。
いつだってわかりあえないのは男と女。等しく彼女を思う「僕」と「私」の対話編。学生時代のほろ苦い思い出を描いた、失恋小説。
同じスニーカー、狂ってしまった母の話、大学、ビートニクス、東京。言えずにいた思いが部屋の中でひっそりと強まってゆく。閉ざされた空間での思いを描いた傑作長編。
とうとう目的の手紙を読むことになった、真理子。そこに書かれていた内容とは……。渾身の最終回。
愛する夫と離別した女の独白に、時の虚(うろ)が密かに顔を覗かせる。年若き著者が物した作品は軽々と時空を超えてみせる。第一回破滅派文藝新人賞の選考会を大いに賑わせた佳作。