乙女椿日記(1)

乙女椿日記(第1話)

田中椿

エセー

1,135文字

本気だかキャラだかわからない。いくらなんでもそんなにお茶飲まないでしょ? でも、謎は必要じゃない。 だって乙女なんだから。

この日記は私の生きる指針です。

針を曲げては使い物にならぬ。

弥生某日

肉じゃがは作れませんということ。

知合いとカフェーに入る。ローズティを頼んだ処、「女の子らしいなぁ、なかなか、あまり飲まないね。」と誉め云葉を。相手は、茶化したのか、馬鹿にしたのか知らないけれど。私は賛辞と受け取っておきます。どうも有難う、とお礼申し上げる。しかし、「うぅん、まぁ、普通は飲まないよね、ちょっとね。」と続きました。ああぁだから君は所詮知り合い止まりなんだ全く分かっちゃいないなぁ常時結婚したいって云ってるけど当分無理だよなあツマンナイやつだナ。

当然の事なのです。乙女は薔薇好きと決まっています。椿は乙女なのですから。味覚も満足に発達していない十歳の頃から、おこずかいをはたいてローズティやローズジャムとか、美味しいって、判らないのに、無理して飲み続けてきたのですから。それで今、ローズのふくよかな甘美を美味しいと戴けるのですしベルばらのオスカル様も口にしていらっしゃいました。、花弁の戴き方も善く承知して居ります。葉のショコラの作り方も。えぇ、善く理解って居ます。こんな時は、 アールグレイやカプチーノを頼めばよいことアールグレイもカプチーノも凄く好きです。唯、薔薇には敵わないということ。。又は、美容の為と答えればよいことを。椿は本当に善く判って居るのです。でも云えない。椿はそれでもローズティをお願いするし(勿論お茶は全般大好きだけどサ)、美容の効果を第一に期待しては居ないのですから。だって、大好きなお花の中でも薔薇は別格! 其の薔薇を戴いているのだの!!!

おごりのはたちの頃はたちの枕詞はおごりと決めています。から、得意料理はと問はれると、お茶を入れること、と答えています。紅茶でも日本茶でも中国茶でもチャイでも何でも。間違っても肉じゃがとかカルボナーラとか、作れたとしても、そう答えては不可ないのです。

乙女は、乙女信念を貫かねばならぬ。だって、そうでないと生きていないもの。もし、素敵な方が、和食が好きと仰られたら、思わず、私は和食が得意ですとぽろりと口をついて出てしまう(其の日から猛練習だ)かもしれませんが、出来もしない料理を得意と云う、 下らない嘘椿は嘘をつくのは好きです。をついて、十人並み以下のどうでもよい男性の気を引くなんてとんでもない! 精精、隙を狙って気持ちの悪い口唇を押し付けられるのが関の山でしょう。幸か不幸か、そのどうでもよい十人並み以下と付き合ったとしても、後で発覚し、幻滅されるのですどうでもよい人から。だって、どうでもよいから料理の練習をしないんでしょ。いじましい嘘をついて自らを貶めたくはないの。そんな人生ならば椿は進んで放棄します。

2007年5月15日公開

作品集『乙女椿日記』第1話 (全9話)

© 2007 田中椿

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