あかりを求めて

合評会2022年01月応募作品

曾根崎十三

小説

4,797文字

1月合評会「切れてない蛍光灯」テーマの作品です。
そういえば、近所によくショッピングカートが放置されているなぁと思って書きました。
ファンタジーです。

体が重い。これは普段と幾分たりとも変わらないことなのだが、この寒さには堪える。テレビでも今年一番の冷え込みだと言っていた。毎年寒さに感じる辛さが増している。私が死に向かっているからだろうか。指先が切れているかのようにじくじくと痛む。霜焼けになっているかも分からないが、生憎私には確認する術もない。

体の重みで寄りかかりながら一歩一歩進む。夕刻に走り回っている小学生であれば五分で行ける道のりに私は三時間かけている。家からスーパーへの買い出しは一日がかりだ。重い荷物をリュックに詰めると、杖一本で歩けた道のりが数歩進むごとに倒れそうになる。そのため、私は買い物した店舗のショッピングカートに寄りかかるようにして少しずつ前進しながら帰路につく。これが西友のものであれば、ダイコクドラッグのショッピングカートになることもある。先月も散髪屋の出入り口の傾斜で転倒し、額から流血し騒ぎを起こしてしまった。それを防ぐためにもショッピングカートは私にとって必要不可欠だった。何度店頭で「ショッピングカートを持ち帰らないでください。窃盗です」の貼り紙を見ただろう。それを見る度に私は重い体を引きずって別の店に行かなければならなくなった。貼り紙のある店はカートの持ち出しに警戒している。しかし、私はカートを取り上げられれば、また転倒して騒ぎを起こしてしまう。この世の中で私という存在が最低限の迷惑をかけずに生きるためには必要な物なのだ。

息を切らしながらまた足を進める。はらはらと雪がちらつき始めた。街灯の明かりの中、乾いた手の甲で溶けていく。ひび割れた皮膚にはうっすらと血が滲む。足の指先もきっと同じようなことになっているだろう。かじかんで感覚が麻痺している。
「おじいちゃん」
不意に少女の声がした。こんな夜半に出歩くには似つかわしくない幼い声だった。
声のする方にぎこちなく首を傾けるとぼやけた視界に年端もいかぬ少女が立っていた。どんな顔をしているかまでは見えない。ただ、折れてしまいそうに華奢で栄養の足りなさそうな少女だった。よれたトレーナーを着ている。防寒着らしい上着は着ているように見えないが、寒くないのだろうか。やはり若さだろう。私も子供の頃は寒さを気にせず友人と走り回っていたものだ。
「切れてない蛍光灯ってどこにあるの」

不思議なほど明瞭に聞き取れる声だった。おかしな質問をする少女だ。すぐに目の前の街灯を指差してやろうとしたものの、随分と暗くなっていることに気づいた。夜だからではなく、灯りが一つもついていないのだ。街灯も、駐車場のライトもまるで始めから灯っていなかったかのように消えている。
「あたしの部屋の天井にあるのはね、蛍光灯って言うんだって。蛍光灯って飾りなのって訊いたら、ママはこの蛍光灯は切れてるから飾りになってるだけって言ったの」

いつの間にか少女はすぐ足元にまで近づいてきていた。それでも顔がはっきりしない。
「だから飾りじゃない、切れてない蛍光灯ってどんなのかなって思って探してるんだけど」

つまらなさそうに土を蹴る。見るからに大きさの合っていない靴だった。恐らく親の物を履いてきたのだろう。靴の中に砂が入ってしまいそうだった。
「全然見つからないの」

少女は震える悲壮な声で言った。今にも泣きだしそうだ。こんな所で泣き出したら涙で顔が冷えてしまうだろう。
「じゃあ私の家に来るといい。切れてない蛍光灯がある」
「本当にいいの」

つい先程とは一変して声が弾んでいる。破顔している姿が目に浮かぶようだ。私は深く頷いた。
「おじいさんはあたしから逃げないんだね」

少女が私に寄り添った。その体はぞっとするほど冷たく、息を吹きかけるなり、手を握ってやるなりして温めてやりたかったが、如何せん油断するとまた転んでしまい、少女に迷惑をかけてしまうかもしれなかったので、やめておいた。その代わり、少しでも早く歩けるよう深呼吸をして体に力を入れた。途中にある街灯でも説明をしてやろうと思ったが、なぜかどの街灯も切れている。まるで少女が現れると消えてしまうかのようだ。月明りだけが私たちを照らしていた。この時刻には珍しく、終電帰りの会社員や野良猫も通らない。随分と静かだ。まるでこの町に私と少女の二人しかいないかのようだ。

「あたしの部屋の蛍光灯はずっと切れてたの。ずっとその部屋にいたから」

この年で灯りを見たことがない子供などいるのだろうか。その部屋から一度も出たことがなかったかのような口ぶりだ。まさか虐待だろうか。酷い家から逃げ出してきたのかもしれない。であれば、私はこの子を保護しなければならない。家で温かいご飯を出してやろう。電子レンジで温めて食べられるようなレトルト食品がいくつかあったはずだ。今日の買い物にも冷凍食品がある。風呂も沸かしてやろう。落ち着いたら警察にも相談しなければ。

「夜は暗くて全部がぼんやりとしか見えない。お月様やお星様が出ていれば少しは明るかったけど、出てない時は真っ暗。でもママは蛍光灯が切れてなかったら夜でも明るいんだって言ってた」

私の脚を引きずる音と、カートのあまり静かとは言えない音が夜道に響く。一度酔っ払いにうるさい泥棒と怒鳴られたこともあった。一言も返さなかったが、彼はその後も私に罵声を浴びせ続けた。しかし、無視を決め込み、そのまま緩慢な動きで歩き続けていると、飽きた様子で足早に去っていった。私には決して追い付くことができない速度だった。彼に限ったことではない。猫でも鼠でも私よりも早く動く。ひょっとすると蝸牛にも抜かされてしまうかもしれない。

歩きながら少女は延々と繰り返し切れていない蛍光灯をいかに求めているかという話をしていた。私はそれを相槌を打ちながら聞き続けた。特別面白い話ではなかったが、他人と会話ができるのが嬉しかった。

「お嬢ちゃんは切れてない蛍光灯が大好きなんだね」

「ううん。好きかどうかは分からないよ。だって知らないんだもん。でも、ずっとずっと気になってたから、どうしても見てみたくて」

凍り付きそうな夜の中、私たちはようやく家に辿り着いた。街灯は一つも点いていなかった。感覚のほとんどない手で暗闇の中の鍵を開けるには時間がかかった。少女はお利口さんな様子で私の傍でじっとしている。こんな良い子がどうして虐待などされるのだろうか。可哀想に。ようやく足を踏み入れた我が家は暖房も入れていないのに温かく感じられた。外の刺すような寒さからようやく解放された。闇の中で電気を点けようとスイッチを手探りで探すが、押しても反応がない。カチカチという音だけが室内で響く。首を傾げて少女を見ると暗闇の中でやけにはっきりとしている。肌がいやに白い。この白さのせいだろう。きっとずっと室内で生活していたせいだ。

先に少女を部屋に入るよう促すと、暗闇の中うっすらと少女が部屋へ入るのが見えた。さて、とリュックサックを降ろすと、閉まらないようにしていた玄関のドアが閉まってしまい、星の光が届かない真っ暗闇となってしまった。手探りでリュックサックのポケットに入れた懐中電灯を取り出す。手元に困ることが多いため持ち歩いているのが功を奏した。しかし、その懐中電灯もまた、いくらスイッチを押してもまるで反応がない。停電かと思ったが停電にしてはおかしい。ブレーカーを見てみようと台を探そうと手探りで歩いていくと、何かが足に当たった。勢いよく私は床に激突した。冷たい床が顔面に触れた。思考が消えていく。目の前が白く遠ざかっていった。

しばらくそのまま私は倒れていたらしい。失神していたのだろうか。

「お嬢ちゃん」

いくらたったか分からない。いつの間にやら少しずつ意識が明瞭になってきて、呼びかけてみたが返事はない。家に帰ってしまったのだろうか。そろりそろりと起き上がってみて体を動かすと、節々はいつもよりも痛むが骨は折れていないようだし、血も出ていない。シンクにしがみつく様にして立ち上がり、電灯を点けると、部屋の中はいつも通り物が乱雑に積まれており、少女がいるスペースなどないように見えた。しかしあの時確かに少女は部屋に入っていったはずだ。

ああ、ひょっとすると私はもう痴呆が始まったのかもしれない。記憶がおかしくなって、夢と現実の区別がつかなくなってしまったのかもしれない。考えてみればおかしなところが多い少女だった。幻覚でも見ていたのだろうか。

私は買い貯めた食糧で食いつないでいく日常へと戻った。部屋の電気も懐中電灯も嘘のように問題なく使える。体が凝り固まらないように医者に言われた簡単な体操は毎日しているものの、外出となると大仕事だ。風呂に入るだって一苦労。普段はテレビでワイドショーを垂れ流して過ごしている。それくらいしかすることがない。そうやって過ごしていると、とあるニュースが目に留まった。当時五歳の山本灯里ちゃんという女の子が死体で見つかったというのだ。彼女は病院で出生後、帰宅してからは、泣き声がうるさいという理由で母親共々ずっと一室に父親によって監禁されていた。だんだんと灯里ちゃんが会話できるようになると、母親は父親に懇願して部屋から出してもらい、二人で灯里ちゃんを監禁するようになった。発見時は既に死後二年経過していた。死んだ後も灯里ちゃんは新聞紙とビニール袋で何重にも巻かれた状態でその部屋に放置されていた。あかりのないその部屋には脱臭剤や芳香剤が山積みになっていたそうだ。両親が逮捕されている映像が繰り返し流されている。頭からジャンパーのようなものを被って警察に連行されている。現場は思いがけず近所だ。私が買い物に行くまでの道のりにある家だ。ああ、やはりあの少女は虐待されていたのだ。もっと優しくしてやれば良かった。灯里ちゃんの写真は一枚も公開されなかった。きっと写真など撮られたことがなかったのだろう。それなのに、なぜかあの少女が灯里ちゃんであるという奇妙な確信があった。

 這うような歩みで閉め切ったカーテンを開けた。そうか。やはりそうだったのか。カーテンの向こうは真っ暗な夜だった。帰ってきてから、何度カーテンを開けてもそうだったので、私の体内時計が狂っているのだとばかり思っていた。もう随分長い間放置している神棚の脇に置いていたマッチを手に取る。湿気ているだろうか。引きずるようにして、蝸牛の歩みで私は玄関に向かい、扉を開いた。

扉の向こうには闇の中で浮かび上がるように灯里ちゃんがいた。電信柱に寄りかかっていた彼女がこちらを向いた瞬間、部屋の灯りも、テレビも消えてしまった。表情は分からない。老いのせいか、夜闇のせいか、それともそもそも存在していないせいか。しかし、私には悲しんでいるように思えた。灯里ちゃんは揺れるようにしながらこちらへ向かってくる。真っ暗な夜の中に一人で寂しかったろう。怖かっただろう。それなのに私の部屋から出て行ったのだ。きっと転倒した私を気遣ってくれたのだろう。優しくされるのは久しぶりだった。恩返しがしたいが、彼女が求める切れてない蛍光灯はどうしても彼女の視界に入れることはできない。どんな電灯も彼女の前では消えてしまうだろう。蛍光灯は飾りではなく人工的な灯りをもたらす物であることを少女は知らない。知ることができない。

闇の中には灯里ちゃん以外誰もいない。野良猫も烏もいない。気配すらしない。ひっそりと静まり返っている。現実からは私は切り離されてしまったのだろうか。もう死んでいるのかもしれない。どちらでも良い。死んだのに体が自由に動かないのは辛いが、私が死んでいようが生きていようが現実には何の影響もないだろう。

手が震える。老いのせいか、緊張のせいか、悲しみのせいか、そのいずれにも当てはまる気もする。私は握り締めていたマッチを擦った。

 

2022年1月18日公開

© 2022 曾根崎十三

これはの応募作品です。
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"あかりを求めて"へのコメント 21

  • 投稿者 | 2022-01-25 22:50

    よく見かける放置されたショッピングカートから想像を膨らませてこういう物語を紡ぎだせるのがまずすごいと思いましたが、よく考えると皆さんそういうものなのでしょうか。自分などは理屈が先行してるので面白いものが書けないのかもしれないなと思いました。
    疎外された同士、優しくしてあげる機会を逃してもう絶対に取り戻せない状況にただ主人公が取り残されるという救いのないエンディングだったら……と思いましたが、やはりその時点で自分はちょっと理屈っぽくて駄目だなと思います。

    • 投稿者 | 2022-01-26 21:47

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      私は反対に巧妙な理論で積み立てられた小説がなかなか書けないのでそういう作品を見るととにかく指を咥えて感心するばかりです。書く時にラストも考えてないので、書きながら出てきた雰囲気に合わせてラストを決めます。
      ラストはハッピーエンドともバッドエンドともとれるようにしました。この話の中で二人が明確に救われてしまうと、それはそれで違うと思ったので。
      優しさもあくまで主人公が行動から想定した話なのであくまで解釈の一つだと思っています。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-26 10:33

    同居老人、児童虐待……暗さに暗さを重ねたテーマで、最後に一擦りのマッチに希望を託す。グッとくる話です。マッチが人工的な灯りかどうかという議論はあるでしょうが(電気を使っていない、という括り?)。

    • 投稿者 | 2022-01-27 10:39

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      同じ孤独だけどある意味対照的な二人であるように心がけました。老人と子供、生きている人間と死んでいる人間、家族がいない孤独と家族がいる孤独……。
      グッと来るとは嬉しいお言葉ありがとうございます。
      そうなんです。
      ラストは迷いました。家の蛍光灯を持ってきて燃やすか、自分自身を燃やす(※これやってたら完全にヨゴロウザさんと丸被りしてました)かとも思ったんですが、しっくり来ないのと、多分この主人公は家にガソリンがある暮らしをしていないので着火が難しそうだと思ってやめました。そもそも、この状況なら、そもそも何かに着火する以前に、ダメ元でマッチの炎で手元が明るくなる瞬間を見せてやりたいとこの主人公なら思いそうだったので、このラストにしました。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-28 17:18

    死んだのに体が自由に動かないのは辛いが、っていう一文がありますけど。ああああ、それはそうだなあって思いました。ああ、それは辛い。それは辛いだろうなと。

    あの一文が、私的にはすごい来る。来ます。来ました。

    • 投稿者 | 2022-01-28 22:25

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      それは辛いですね。自分で書いて一瞬どこか忘れましたがちょっと考えたら思い出しました。
      ヨボヨボになって体が動かなくなって死んだと思ったらその状態が続くって、それだれで一本書けそうなくらいゾッとする話ですね。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-29 14:47

    切ないです。父母の愛を受けることもなく、人工的な灯りを見ることのないまま死んでいった子供。その子が死んだ後、すり寄って行ったのが自分と同じくらいに弱くて死にかけた老人だったこと。その子の前ではすべての灯りが消えてしまう。救いのなさっぷりが刺さりますが、老人の語り口が優しいので陰惨な印象はありません。
    心の触れ合い未満に終わってしまったけれど、二人の間には確かにお互いを気遣う心があったことがわずかな灯明となったのでしょうか。

    • 投稿者 | 2022-01-30 00:20

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      素敵なコメントすぎて盛大なネタバレになりますがリード文に使いたくなりました。
      消えかけた灯りのようなほんのりとした関わりを感じていただけたなら幸いです。いつも深い読みをありがとうございます。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-29 19:13

    死にたくなりました。最初は少女と同じく主人公も死人ではないかと読みましたが、酔っぱらいに「泥棒」と声を掛けられるくだりがあって、そうではないと思うも「泥棒」が引っかかりましたが単純にショッピングカートの事なのかしら。救いのない話と思わせつつ救いなく帰結する話好きです。

    • 投稿者 | 2022-01-30 00:24

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      死なないでください。いや、ここでは死にたくなるのが正解かもしれません。
      そうです。「泥棒」はカート泥棒ということです。どこぞ店のカートを明らかに路上でガラガラやってるわけですから泥棒と言われたわけです。ちょっと分かりにくかったですね……。「カート泥棒」と言われていたら分かりやすかったかもしれません……。
      最初から最後まで薄暗い話です。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-29 22:46

    切れている蛍光灯しか知らない少女が、切れていない蛍光灯を探している、というアイディアが秀逸でした。
    曾根崎さん的テーマを宿した登場人物は悲惨な運命をたどることが多い?気がしますが、今回は老年で体が弱くなった人物ということで、輪をかけて悲しさが滲み出ている感じがしました。
    「おじいさんはあたしから逃げないんだね」というセリフが、冒頭で少女が幽霊であることを表すセリフだったのかなと思いますが、同時に、暗くて見えないという設定においてその少女の姿は実はどんなものだったのかという怖さを想像させる機能も持つうまいセリフだと感じました。

    • 投稿者 | 2022-01-30 00:33

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      書いてると勝手に可哀想な目に遭ってしまいます。可哀想にするぞという意気込みは特にしてないですが、結果的にそうなります。
      そうなんです。「あたしから逃げないんだね」は意図して書きました。常人なら一目でこの世の者ではないと分かるような姿なのかもしれません。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-30 10:43

    いつもどおり陰惨だけど、いつもと違って変態じゃない! 100円差してチェーンを外すカート最近あまり見ないなと思ったら、こういう高齢者のためかと合点がいった。孤独な老人とこの世のものならぬ少女は、カポーティの「ミリアム」を思い出した。蛍光灯だけでなくテレビも懐中電灯も消えてしまうので、お題の蛍光灯よりはショッピングカートのほうが印象的だった。

    • 投稿者 | 2022-01-30 16:09

      変態じゃない話も書きます! 今回は波野さんが変態だったのでやられたなぁと思いました。
      カポーティは名前しか知らなかったのでAmazonで注文してみました。
      ショッピングカートについて確かに考えすぎたかもしれません。「切れてない蛍光灯」というお題から打ち消しでの存在感があると良いかとは思ったのですが難しかったです。

      著者
  • 投稿者 | 2022-01-31 00:16

    マッチ売りの少女を分解して再構成したらいい感じになったという印象。キャンプをやるとわかりますが、電灯ではなく火炎による灯りからは、なにか脳を誘惑する波動が出ているように思います。霊魂にも見えるのかもなと思いました。が、先にガソリン自作の作品を読んでいたので、死にかけてマッチ擦ったら家が燃えちゃいそうだなと思って、そしたら死因とかわからなくなるから消防とか警察は大変だろうなと余計な心配をしてしまいました。

    • 投稿者 | 2022-01-31 10:18

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      パイロマニアとかもありますもんね。神社のお焚き上げなんかも。炎にはそういう効果があるのかもしれません。
      自分を燃やすのもありかと思いつつそこは明示しないラストにしたので、燃えたかもしれません。ただ、少女の闇に包まれてるわけなので、で発見されなかったり変死体になってたりしそうですね。

      著者
  • 編集者 | 2022-01-31 13:40

    怪奇、幻想感のある掌編で老人の語りが馴染んだ傑作でした。少女が現れた時点で怪しさは満点でしたが、虐待事件や独居老人という現代の社会問題を背景に描いているところに奥深さを感じます。

    • 投稿者 | 2022-01-31 15:48

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      老人の一人称視点は書いてるうちにこれで良いのかだんだん分からなくなって来たのですが、違和感なく読めたのなら嬉しいです。
      めちゃくちゃフィーリングで書いてるのでそう深読みしていただけるとありがたいです。

      著者
  • 投稿者 | 2022-02-01 00:16

    曾根崎十三さん
    少女と一緒にいる間のお爺さんは少し若返った様になって、知らず知らずに無茶をされたように感じました。
    鬼みたいなキツい言い方をすれば、
    呆け老人の回想など一切無いのと同じ。
    おそらく、このご老人はそのあたりを明確にしたかったのではないでしょうか。本人すら目の前の出来事に不思議を感じた様子が伝わってきます。
    想像と与えられた真実が少女を不思議と思わせるチカラのある作品に思います。
    このようなご老人をまともに助けようとするのであれば、どうにか家を手放すように話を進める他無いでしょう。それさえ承諾が得られれば、おそらくどこかの老人施設で暮らせるのではないかと思います。
    最後の最後、全くの人生の分岐点を示されているようでした。
    鬼しか知り得ない方法はありそうですが……

    • 投稿者 | 2022-02-09 11:38

      お読みいただき&コメントありがとうございます。
      大変遅くなって申し訳ありません。
      助けてくれる人がいないからこうなってるんだろうなとはおもいます。
      全て老人の幻覚というのもあり得る話かもしれませんね。

      著者
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