なんやかんや恋愛モノ

名探偵破滅派「六人の嘘つきな大学生」応募作品

曾根崎十三

エセー

997文字

ジャスミンティー飲みすぎやん、と思ってからは「パスワードはジャスミンティーだ!!」以外考えられなくなった探偵です。

ファイルのパスワードはジャスミンティーだ! というのはすぐに思い至ったが、それ以外は分からない。何ならそれも外れているかもしれない。

とりあえず考えてみる。

 

謎を整理する。

①波多野が遺したファイルのパスワード(犯人が愛したもの)

②波多野が遺したファイルの中身

③波多野が遺した小さな鍵の正体

④嶌の罪

⑤波多野の罪(p223を見る限りあるはず)

 

①についてはp34で波多野は嶌がいつもジャスミンティーを飲んでいるのを見て「あれだけいつも飲んでいるのだからお気に入りに違いない」と思っている。2章に入ってからもやたらジャスミンティーを飲んでるシーンが強調されている。

②波多野は調査の結果、嶌が犯人でないことに気付いている。そして2人は就活中に既に恋人関係にあった。中身は事件の真相と嶌へのラブレターである。実は芳恵は波多野の妹ではなく妻である。ないしは本当に妹だが、恋人関係にあったか。遺されたファイルの中身を見た芳恵が嫉妬から鍵をかけ、ファイルの名前を変え、クリアファイルにも「犯人、嶌衣織さんへ」と書いた。嶌がジャスミンティーを好きなのを知っていたのは、波多野が遺した文章の中にそこに触れる部分があったからだ。真犯人も分かっていたが、嶌の罪を思い出させるために、呼び出し、真相へ誘導した。

③波多野が持ってると言っていたコインロッカーみたいなレンタルスペースの鍵。月2000円は結構な維持費。中にはなんか、こう、良い感じの物が入っている。ジャスミンティーとか?

④p36~飲み会で嶌は一言も話していない。P225で飲み会の時の記憶がないことが書かれている。嶌は酒を飲むと記憶をなくす。そのため、酒を飲まないようにしているが、自分でもそのことを忘れている。嶌の罪は酒に関する失態だ。

実は飲み会の帰りに波多野は嶌に告白し付き合うことになったが、嶌はそれを覚えていない。波多野はそのことにも気付き、遺したファイルの中にも書いている。

⑤①で出した妹との近親相姦。もしくはp206で「好青年のふりをした腹黒大魔王」とサークル内で評されているだけあり、何か腹黒さを感じさせるエピソードを持っているはず。p35を見ると、半年前までは彼女がおり、ふられているようだし、嶌への口説き文句を容易に思い浮かべている様子からして、童貞ではないだろう。サークル内で女性関係のトラブルが多かったのでは?

 

2021年8月14日公開

© 2021 曾根崎十三

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