技術センター

詩集『最後通牒としての雪』(第2話)

眞山大知

244文字

久しぶりに詩を書きました。さて、理系少年の成れの果ては、どうやって生きていけばいいんでしょうか

Excelを開いて「鉛筆舐め舐めしよっか」と先輩はつぶやき
セルの数字たちは処刑台に登らされ
虐殺〈delete〉されていった
「部長報告でつるし上げられたくないからね」
係長は死体を蹴って嘲笑う
真っ白い 棺桶のような会議室
ノートパソコンに向かった青白い顔たちは夢を見ることを忘れた

納期 原価 品質
「なにがなんでもやり抜くぞ!」
ヒステリックな怒号が精液〈スペルマ〉のように撒き散らされる
灰色の作業着を 囚人服のように羽織る
縮こまった僕たちは 理系少年の成れの果て

 

僕たちは 何になりたかったのだろう

2024年3月9日公開

作品集『詩集『最後通牒としての雪』』最新話 (全2話)

© 2024 眞山大知

読み終えたらレビューしてください

この作品のタグ

著者

この作者の他の作品

リストに追加する

リスト機能とは、気になる作品をまとめておける機能です。公開と非公開が選べますので、 短編集として公開したり、お気に入りのリストとしてこっそり楽しむこともできます。


リスト機能を利用するにはログインする必要があります。

あなたの反応

ログインすると、星の数によって冷酷な評価を突きつけることができます。

作品の知性

作品の完成度

作品の構成

作品から得た感情

作品を読んで

作者の印象


この作品にはまだレビューがありません。ぜひレビューを残してください。

破滅チャートとは

"技術センター"へのコメント 0

コメントがありません。 寂しいので、ぜひコメントを残してください。

コメントを残してください

コメントをするにはユーザー登録をした上で ログインする必要があります。

作品に戻る