秘密の管理人室。

巣居けけ

小説

2,958文字

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新しい空冷式の重火器で女の股を貫く計画……。さらに砂漠で住み込みを続けている赤いバンダナのゆで卵マニアに、居酒屋の定義を包み隠さず話す。そして就寝前の絵本の音読にスクワットと汗の徴収を義務付ける……。

おれは手術を見据えた中学生の生活に嫌な蟲を貼り付けることに注力したことで、家庭の崩壊に気づくことができなかった。

おてんばの山羊が手紙の行く末を見守ってから前転で街を周回する。カクテルのおれは自分の見た目が夏の向こう側に到達するのをじっとりとした視線や鉄臭い身体の中で待っている……。だからこそ子供よ、いつでもおばあちゃんのクッキー工場を食べな……。「ゆっくり大きく育つんだよ」

おれは家具のマイスターに新しいアルコール・シンボルを注文した帰りに銀行強盗を執行する。さらに坂の中心点で円形の株の動きを横目で見つめる……。「だからこそ立体的なんだ。そして先週末には、心中」彼は数学教師の調子でゴキブリ男に変身する……。全裸の男たちがこぞって橙色のランチ・タイムを注文している……。

さらに水滴を漏らすことのあるガソリンスタンドで階層を選ぶ。生粋のコンピュータに花瓶の街を垂らし、登山が激昂した白米の一粒一粒をサルベージで秋刀魚に変換する。「おれはリクエストの中で株式会社を選んだんだ」
「太陽?」
「ええ。おれは誰に対しても乙女で接する」

そして受付係の女は困ったような顔を作ってからおれに説明用紙を突き返す。机の上を滑る用紙は滑らかな摩擦の中でおれの素手に連結し、ついにやってくるピラミッド型のおれの家屋に大打撃を与える。
「カリスマの中で昼食を食べると?」受付はレジ打ちの真似をしながらおれに唾の玉を当てる。垂直に伸びる紙幣を硝子のケースに挿入してから崩壊を望む。

おれは机の振動を一撃で制し、驚きの顔色を浮かべる受付の男か女かもわからない何かに蛸のようなぬめりを与えて進軍する。

突撃したおれの頭頂部が新しい街の祝福の声に流れていく。おれは手足をばたばたとさせながら街の振動をニュースキャスターに演じさせる。
「コーディネーター・アルゼンチンがまだ到着していませんが」
「いいえ。おれはいつでも自分で自分だけの世話をすることができます」これは落とし前を付けた翻訳機能の行く末だ……。

そしておれは自分の喉に翻訳機械を埋め込んだことを思い出しながら階段を転げ落ちる仕草を演じる。さらにバーテンダーからすり取った二セントを持ち出して、犬を追い払う動作を受付に仕向ける。「カクテルで」

改造人間の導入と黒い霧の環境で学術的なサンプルを持ち上げる。自然の少なさにモダンな息を吐きつけ、釣り竿で太陽系を破壊する。裸のブーケと炎天下のドリル・チャレンジだけを試す……。

クッキーがどうして世界平和に通じるのか。カラビナはどうして山羊たちの注目を寄せ集めているのか。さらには村々の情報を矢印のような調子にハミングさせる力学の長が並んで飛び降りている。学会に持ち出した弁当に他人からの口添えが必要なのか。おれはいつでも持ち込んだ注射器で女の皮膚を弄んでいるぜ? それでも商店街の中のストロークに紫色の敵兵が不起訴を嘆く。だからこそおれは思いつきの加虐で笑顔を奪うことがある。変動を知らない乗馬体験者に新聞紙を手入れさせる。

雷管を叩くのは人の善意だけなのか。疑問を繰り返す混浴の男に問いを投げてから二度目の就寝に入るとする……。我々は個人の仲介手数料だけで一か月を生きたことがある。教室に新たな教師が入室する。
「では授業を始める。今日は二ページ目の数式から解いていく。これには先週現れたトマト色のスポイトに音楽を照らし合わせ、浮かび上がる紋章のようなタトゥーに敬礼をこなす……」そこで教師はこれまで築いてきた全ての信念の中で最も固執した朝礼を思い出して敬礼をする。灼熱が姿を見せる。
「失礼。では質問のある人間は?」

しばしの静寂が包むだけだったという……。ガスバーナーの構造を知りたがる生徒は一人も存在していないため、インタビュー記事の真相を確かめる事務局が腰を上げた。

空席塗れの映画館の中でポップコーンを作り続ける……。胸部の血潮で階段を滑るように下る。女児が手法に興味を示して車を持ってくる……。父親役のおれは常に仕事に追われているが、この女児の言う事だけは必ず聞かなくちゃいけない……。曰く、「それでお嬢さん。次はどの街に向かうのですか?」だ……。

スポイトの中のメタンガスが人の形を作っている……。水滴の八割が人災による被害を嘆いている。立体的な教室の中でよく喋る茸が回転をしている。目撃した生徒や教師の頭にも回転式の茸が生えて脳を支配し始める。「おい、止まっているとブスがバレるぞ……。まったく……」

死にかけのトマトが浮遊をしている。「もう選択するの疲れたんで、人生やめてもいいですか?」

そしておれたちは新しい船が止まることを知らない教室に向かう映像を見ている。スタンプの音で悪魔のようなスクラッチ団員が召喚されるのを待っている。十三回の風の音と海賊のような見た目の重火器輸送車による運動促進合作。なあ、未来は誰かの素手の中に潜んでいるはずだろう……?

新たな紙の中心の地点に休息の理由を書く。おれは探し求めた女児の腕に頼ることで金銭を得ていた。ガーデニングの日常と機関車の先天性オバケ症候群。おれたちはようやく船を手にし、電子レンジのようなスイッチで皆殺しを経験する。酒のつまみよ、今こそ出撃の時だ……。

そこで主治医のおれはいくつかの連鎖の合間で作られた広場を屋上から視る……。右端で焼肉大会を開催している女子学生の連中、木々にぶら下がることで己の理解度を確かめているネコ科の主人たち、滑り台の撤去を叫んでいる大人のはげた店員たち、伏兵だったコピー機修繕技師、サッカー選手の負け組、そして元々は医者だったせんべい職人たちを縫うように進む銀色の風に炭火焼きの香り……。おれは少年時代を思い出しながら屋上の鉄の柵にもたれかかり、音声作品をイヤホンで流す。そうすることでこの病院の号令専用のスピーカーと身体が直接連結し、広場に向かう連中たちに強制的な眠りを与えている。おれは二秒の号令の後に訪れる眠気で地面とキッスをする。

一度の失敗が後に響いてくることを知っている。技師たちは釘を落としたことをいつでも後悔している。そして流れてくる薬草の味で鉄パイプを振り回している。「だからこそ少年たちよ、いつでも帰れる場所を読んでおけ……。そして自分だけの図鑑を完成させろ……。漁師にたどり着いた医学者たちは船上で手術をすることができるはずだ。彼らのような連中は釣り竿の代わりにメスを握っている。自分の腕が凝り固まらないようにしている。彼らは蛸に執刀をするはずだ……」

実態を知り尽くしたインストール・マシンに新しいスロットを挿入する。テレビのような蟲の蠢きと二十ほどの黒色によるタイムトラベルで二世代前の医学に触れる。電線で人形を作る。空き缶で教室を崩壊させる。兵士たちに機敏な動きを与える。軽機関銃で女の股を破裂させる喜び……。おい、少年少女たちの中の優秀な医学の卵よ、新品のメスを握れ……。そして人体で作られた扉を開け……。

おれはようやく二階に上がって手術台を舐めた。

2022年11月18日公開

© 2022 巣居けけ

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