図書館流通センターが提供する電子図書館サービス「LibrariE & TRC-DL」が、能登半島地震で被災した輪島市、かほく市、氷見市、高岡市にKADOKAWA提供の電子書籍150点を2024年9月末まで無償提供する。

 図書館流通センターは、図書館総合支援業務、書誌データベース作成・販売、装備付図書等の販売、図書館運営業務(業務委託・指定管理者等)などを行う企業。今回の支援は著者およびKADOKAWAの協力により、能登半島地震で被災したうち「LibrariE & TRC-DL」を導入している地域で実現した。

 「LibrariE & TRC-DL」は、図書館流通センターが提供する電子図書館サービス。導入自治体数は382自治体。電子書籍のタイトルは和書14万8千点以上、洋書約210万点(2024年3月現在)。

 電子図書館での被災者支援として、著者およびKADOKAWAの協力のもと、輪島市、かほく市、氷見市、高岡市の4自治体に「児童書読み放題パック」の「角川つばさ文庫どきどきパック」など150点を「LibrariE & TRC-DL」上で無償提供。

 いずれも子どもたちに人気の作品が揃っていて、図書館や書店に足を運びづらい状況のなかでも、スマホやタブレット、PCで「角川つばさ文庫」の作品に触れることができる。
 被災から二カ月が経過したが、まだ復興とは程遠い状況が続いている。泉鏡花、室生犀星、徳田秋声という三文豪を輩出した金沢など、文学に慣れ親しむ人たちも多いのではないか。今回のようなかたちで生活に直結するインフラだけでなく文化面を自由に楽しめる状態になってこその復興だろう。これからさらに支援の輪が広がることを期待したい。