集英社が、初となる音声専門レーベル「shueisha vox(集英社ヴォックス)」を設立。第1弾として、ラッパーのTaiTan(タイタン)をパーソナリティに迎えた『流通空論』と、女優の齋藤明里、著述家・書評家の永田希、書評家の渡辺祐真(スケザネ)をパーソナリティに迎えた『これって教養ですか?』の二番組を、3月からオーディオストリーミングサービスで順次配信(『これって教養ですか?』のみYouTubeでも配信)。

 コロナ禍を境に、ポッドキャストやAmazonのAudiobleなど音声配信が定着しつつある。そのような時代の変化に対応するべく、「良質な学び」の入り口になるようなオリジナルコンテンツ制作のプロジェクトとして「shueisha vox」が立ち上げられた。

 集英社創業100周年記念プロジェクトの一環として考案された企画で、次の100年に繋がるような声を届けていく願いを込めて、ラテン語で「声」を意味する「vox」という名前が選ばれた。

 TaiTan『流通空論』は、3月18日から毎週月曜日朝5時に配信。「流通」にまつわるゲームチェンジャーたちの企ての源泉を、ラッパーが解きほぐす「放言ビジネスプログラム」。TaiTanは、ヒップホップグループ「Dos Monos」でラッパーとして活躍し、Podcast『奇奇怪怪』やラジオ『脳盗』のパーソナリティとしても知られる。

 配信は「流通」とはなにかを解きほぐしながら、ゲストたちと自由連想形式で「空論」を展開する、新感覚の放言ビジネスプログラム。毎回、流通にまつわる既存のルールを変えてきたキーパーソン=ゲームチェンジャーの方々をゲストに迎え、ヒット商品誕生の舞台裏から新システム浸透の背景まで、その「企て」のすべてに迫っていく。

 『これって教養ですか?』は、3月20日から毎週水曜日18時配信。「教養としての○○」という書籍が書店にならび、教養系YouTubeが人気を博す今、「あらゆるものを教養にしていけばいいのではないか」という理念の基に、3人の本読みが集結。

 人気読書系YouTube番組『ほんタメ』に出演する、女優の齋藤明里、『積読こそが完全な読書術である』などの斬新な読書論が話題の著述家の永田希と、新聞、雑誌、ラジオで数多くの本を紹介してきた作家・書評家の渡辺祐真(スケザネ)。3人が持ち寄った「教養にしたいもの」を語り合いながら、万物を教養にしていく「教養増殖バラエティ」。

 ポッドキャストがにわかに盛り上がる中、この流れがさらに加速していくのか。今後の業界全体の動きも気にかかるところ。