日本最大級の読書会コミュニティ「猫町倶楽部」が新宿を中心にするSmappa!Groupと2月3日から不定期で、都内新宿区歌舞伎町にあるホストクラブ「APiTS(アピッツ)」で「文化系ホストクラブ読書会」を開催する。

 猫町倶楽部は、年間約300回の読書会を主催・運営する、日本最大級の読書会コミュニティ。1年間の延べ参加人数は約9000人を誇る。

 Smappa!Groupは、新宿・歌舞伎町を中心にホストクラブ、バー、飲食店、ヘアサロン、通所型介護施設、アートスペースなど街やコミュニティにまつわる事業を20年に渡り展開。2018年からホストが短歌を詠む「ホスト歌会」を毎月開催。歌人の俵万智・小佐野彈・野口あや子を選者に迎え「ホスト万葉集」(講談社/短歌研究社)として書籍化もされた。

 第1回は作家の鈴木涼美をゲストに迎え、最新作『トラディション』(講談社)を課題本として読み語り合う。

 『トラディション』は、昨年の群像8月号掲載された中編小説。ホストクラブの受付で働く「私」、ホストにハマる幼なじみ。夜の世界を「生き場所」とする彼女らの蠱惑と渇望を描く。

 読書会にはSmappa!Group会長の手塚マキと現役ホストも参加。ホストクラブの世界を描いた課題本を当事者の視点から読み解く。

 読書会後には鈴木涼美、手塚マキ、Smappa!Groupホストも参加する懇親会を行う。詳細はHP等で確認を。

 文壇バーなども立ち並ぶゴールデン街などでも知られる新宿。最近では、〝トー横キッズ〟と呼ばれる若者たちがたむろする場所としても話題となり混沌としたイメージがあるが、実際にその街で生きる人々と、その街を描いた小説を読むというのは希少な体験となるだろう。