古典回文「浄き御法、浮世の昼寝」

大猫

653文字

回文といえども文章であるからには美しいモノを作りたいと願い、古文、古典、和歌、謡曲など時には紐解いて見ます。なかなか力及びませんが、なんとなく雰囲気だけは古風がものができました。ご笑覧ください。画像はプラハ、聖ヴィート教会のミュシャのステンドグラスです。不思議に仏教っぽい回文と合う気がします。

その1「浄き御法」

 

中浄き御法、慈悲の偈かな

春雨小止み、佳き月夜

都召さる花影の聖のみ清きかな

 

なかきよきみのりじひのげかなはるさめこやみよきつきよみやこめさるはなかげのひじりのみきよきかな

 

 

その2「浮世の昼寝」

 

悩み尽きない仮の世の

こと桜木に咲く花は

つと開く間の須臾とかや

さぞ藻塩二度焼くを

なき御旨酒、今飲んで

根の朽ちし斧、燃して播磨は

君と寝る日のよき歌、浮世の昼寝

富極まり果てしものを

糸竹の音、天の舞、今朝舞う翁

奥宿に星もぞさやかとゆゆしの枕一つ

花は草に気楽さと

この世の理解なき罪やな

 

なやみつきないかりのよのことさくらきにさくはなはつとひらくまのしゅゆとかやさぞもしほにどやくをなきおうまさけいまのんでねのくちしおのもしてはりまはきみとねるひのよきうたうきよのひるねとみきはまりはてしものをしちくのねてんのまいけさまうおきなおくやどにほしもぞさやかとゆゆしのまくらひとつはなはくさにきらくさとこのよのりかいなきつみやな

 

 

【鑑賞の手引】

その1 初春の高野山へ出かけた際、奥の院にてしみじみと詠んだ回文詩。

花影など登場するが、実際には春遅い高野山に花など咲いてはおらず、薄着で行ったためブルブル震えてトイレばかり行っていたとか。

 

その2 能の雰囲気を回文で出してみました。

なんとなく意味が分かるような分からないような微妙な感じが能っぽくていいね。

2018年11月26日公開

© 2018 大猫

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