独学宗教の歌。

巣居けけ

小説

10,394文字

赤い教会に通う信者どもは、全ての女性の声を統合したような声で語らう。約一万字の地獄とは結局のところ一部始終に過ぎず、しかしその暗闇が、街の医学と低学年学級の歯車に石を投げて油を塗る……。

死臭を潜った心電アイドル。裸を許した全開アイドル。詐欺師を志願の電信柱と、深夜に失踪、不真面目アイドル。哀愁漂う感電対策。釣り師を志望の先進国らと、相槌だらけの補修を過ごすか。霊柩車暮らしのその日のバイトで、同性類のクラスを続けて対応。レジ打ち魚をさばいてみれば、花粉の果汁が加虐で老化。同僚操作のフォークリフトが、国境またいでマタタビしゃぶる。銅像信者のフォークダンスが、骨粉ふり撒きサルナシ咲かすか。

棍棒使いの女を堕とした優秀教頭、講習開催。五日で母御が押し寄せ退行。母御はこぞって哺乳を要求。歓喜の教頭。母乳を強要。互いの乳首を齧って溜飲。しかし嫉妬にその身を焼いて、職権乱用たくらむ校長参上。汚の手で全てが無かった事に。地位無し教頭、雄犬へと成り下がる夜……。

老舗のおこげが空中浮遊で、小銭の全てが無い物と成る……。

落雷、落第、楽観主義者。ゴミ山廃棄でおさらばするのは、主義無し脳無し志願無し男。論じた書物の胡桃の粉が、全ての家庭に地位を創った。上下の身分で苦しむ家庭。情緒が不定で悲しむ兄弟。それ見て喜ぶ楽観主義者。地位無し金無し誇りも無し無し。人より番犬、務まる男。四つ足全裸で御庭を掃除。みじめな涙で雑草育成。いずれはこれらであいつら絞殺。政府の老人殺害計画。地位無し金無し誇りも無いが、しかし殺意は底無し男。

男の自宅に二つのスカート、桃色だらけのメンヘルお荷物。昼間に到着。隣人粘着。向かいのマンション覗いてみれば、他人の凶器で女が死滅。慌てて電話で刑事を呼ぶと、刑事はすかさず男を堕とした。スカート被せた頭を舐めて、お前はいい子だ可愛いと褒める。茹で蛸状態五分も続けば、男はすっかり女の顔に。堕とされ騙され欺かれ。哀れな男は自覚も無しに、流されるがままベッドへ倒され、二時間あまりのオウトツ攻防。すっかり萎れた息子は満足。乳房を揺らした男も満足。あぜんと見上げる目撃者たち、マンション住まいの全ての人間。彼らはこぞって便所へ駆ける。個室に籠って一人で発電。

双子がスカート被ってアイドル。試験に混ざって真剣勝負。

刺身と脂肪の伝説を担う。詐欺師の刑事を吊るし上げている。

あの世に浮かんだ氷上都市が、掴んだ勝利の美酒を被って、表彰会場の隅を潰した。皮膚との学園。皮下との脂肪。会社に勤めるアイドル志望。全ての学士がアイドル志望。テレビの女優もアイドル志望。彼は一人でスカート脱ぎ捨て、独りで空へと飛び降り行う。真っ向勝負を制した部長が、コンピュータ室を占拠して、昆虫らしく一人で嗤うか。

 

そうです。彼女はいつでも拡声器の大口とキスをしていて、自分の要求、子供らの欲求をを叫ぶだけ。夫の不満の全てを伝えているのです。なので、見かけたとしても、受験に失敗した高校生を見るような目で見るだけにしておいてください。決して、競馬で大損をした中年男性を罵るときのような、卑劣で冷たい顔と声は作らないでください。

 

古文書のような書類をまとめている部長は、自身が、比較的際どい生死の境を二回ほどさ迷ったことのある覚せい剤専門商人サンタクロースに成ったと思い込むことがある。都会の中心に位置する研究室が、ありえない量のワカメを飲み干して、主人の十二指腸を舐めている。山岳地帯に生まれた科学者どもが、詩のような開腹手術を始めているらしいことを、港の塩に包まれた新聞紙でようやく知る……。

 

教授の叱咤。これは俳句かあるいは詩なのか。

嗚呼それとも、駅の前の路線の残り香と小瓶なのだろうか。全ては右手の剛腕に掛かるのだろうか。

教材の出立。それは化石かそれとも痔なのか。

 

今日中に知った今年の排泄。トンネルをつなげる私的なアルファ・ベットと勇敢な毛布の一団。そもそも四季の前の風の移り変わりは何と呼称するのが正解で、道端の割りばし人間は新聞配達係のことをなんと呼ぶのか。全ては左手の辣腕に頼る。教鞭を舐めれるはげの女が、やはりリズミカルなアイドル志望と新聞紙。土で作られた八岐大蛇を、市民の全てが喰らって吐いて、大学通いの男が続く。

まさに、我々と故障すべき学業組織だったのです。

 

学生気取りの名誉教授が、今から講義で死因を語ると、寝ぼけた学士の全てに宣言。ここでは扇子の未来も選択。コショウも選択、鞄は洗濯。しかし座席表だけは自動販売。差別意識の皆無な教壇。教科書要らずの教授の採点。

教授の性別、伴う便器の種類は選別。学級委員の次席の二人が、いつでも料理を手刀で占領。科目の隙間に講義を入れて、捻じれたゴム穴、子宮を開けて。赤子を見ないで向こうに渡る。

執刀医だけが肉を食う昼。夜にのみ開くハンバーガーの店の便座の蓋。

 

学級員の彼は、何を隠そう例の部長の子供の一人ですからね。サングラスでボウガンを作り、トマトケチャップを実物のトマトに戻すための研究を三年続けた実績を哺乳瓶の中に閉じ込めて、さらにそれをぶら下げて、正月気取りの二月をマンホールに変えてみせたのですから。彼は、正真正銘のゲイで、正直者の末路とたどる道を知っていて、ハムスターの臭いで飯を食らった、最高位の彫刻家なのですからね。

 

風穴開いた精子で妊娠。サンタクロースが赤子を食べる。彫刻紳士が角砂糖を食べる。英国力士も黒糖を塗るが、蟻の巣だらけの立地が難点。寝ている間に肉が削がれて、女王だらけの立食の肴。老婆も親父も胡桃を割って、老衰粉を飲み込んだ。カレンダーだらけの時計の老舗で、美酒を嗜む力士の娘。時計師を目指す眼鏡の女。産の婦人科に足を運んで、受付係と酒を呑む山羊。

切開だらけの主治医が転勤。解剖学の坂道が、開けて広がり壁と成り……。

病室の空気を連想しながら、精神科の病棟に向かう。パジャマを三回ほど濡らされたことがあるが、声を掛けてくる通行人は、いずれも自分の衣服に黄色いニコちゃんマークを縫い付けていて、誇らしげに新聞を盗んでいる……。

会って話せよ事故に遭って爆ぜろよ。まるで車体だけがこちらに向かって来たかのような、ふざけた話を刑事に提示。被疑者の腹は大きく育つ。切開の音が夜の箱庭に聞こえて消えて、聞こえてやがてはラジオになったか。

未来が無いなど、どこに誓った? 性別無しなど、どこに話した? 委託の済まない深海生物。ポストを蹴らない新宿ヤクザ。黒ぶち眼鏡を拾った天使と、油まみれの和服マニア。彼は、自分の帽子にすら嫌悪を示して、防虫剤で日雇いバイト。嫌な仕事を部下に預けて、自分は一杯飲み干す天使。英文だらけのレシート眺めて、森林破壊と放火を連想。

メスはまだ有る執刀まだ有る。失踪届けが駄洒落にはならない。酒税が煙草に変わらない日々。硝子を落としてひび入らない日。台所を支配するゴキブリの背が、油にまみれた帽子と連結。和服マニアの口角上がり、次の日、酒税が二桁下がった。止血の技術がどこかへ飛んだが、腹も子宮も、子供も有った。確かに主治医もそこに居た。見届け人だけ姿を消して、隣の街の居酒屋籠る。歳全席でワインを呑めば、ここは居酒だと喧嘩を売られる。

赤い拳を開いてみれば、平に刺さった相手の前歯。驚きながらも酒を流し込み、全てを肝臓の中に入れる。つまみの枝豆咥えてみれば、塩の味気が全てを肯定。

赤子の腹をも切り裂く主治医。マフラーだらけのバイクで逃亡。血まみれ両手で左右を操作。夜風を吸い込み医薬を吐いて、騎馬では勝てぬ速度で逃走。違反の中での事故での被害は、止血の技術を必須としない。

 

医学という螺旋階段を駆け上がる主治医の両手には、いつでも鮮血とメスがあった。彼は刃物の切れ味で性格が変動する。そして新聞紙を四つに切り刻む。自分を切り裂きジャックだと思い込み、二時間以上の巨大手術に挑む。

黄色いテープに囲まれた主治医。すでに動きが無い執刀医。壊れた手術に終止符を打って、二年後、再び同じことをする。

彼のような医学者は長生きしない。ガンマンがはびこる街の隅で、闇医者を続けていたほうが生き残ることができたはずだ……。

研修医らしい男が一人。病棟東の門を叩く。そうして二本のメスを飛ばして、三階中央の窓を割る。彼が彼以上のメスを持つとき、全てのゴムが、手袋に成ることがある……。

 

まるで、昆虫のような小さな気配や、土の香りを発している垢すらもこの世に存在していないかのような、完璧な皆無の素振りを、学生の一部が仕打ちとして受けてしまうことがある。彼らは黒板に自分の一生を書き出す遊戯を続けている。傾いた思考で試験に挑むと、見覚えの無い連立方程式が精神科医の教授に見えてしまう。薬剤師の真似をしている学級委員が、錠剤と称した金魚のエサや煙草を包んでいたフィルムを飲み干して、授業に取り掛かる数学教師を国語の教科書の角で痛めつけている。教師は複数の教鞭を同時に所有することができない。彼らはスーツしか着ることができない。彼らは、素手が一つしかない。慎重であると同時に欲深い教師とは、全てを客観視している生命体であると同時に、句読点の重要性を説いた論文や、それを書いた名誉教授を嫌う唯一の団体の優秀な構成員とその家族。蛸の足の集合体の人工知能が、里の長の声を真似している。口が縦に割れてしまうこともある。精神科医が、向こうから坂を上って教壇を支配しようとたくらむこともある。チョークの粉をコカインであると言い続け、校長の個室で便器の役割を押し付けられた体育科の男も首輪をしっかりと付けている。生徒は手錠に抵抗が無い。教師は縛ることを嫌わない。便器は全ての連立方程式の読み方を喪失し、唾液と尿の燻製で首輪を作ることを、テスト返却よりも圧倒的に喜ばし事柄として受け入れている。

黒板の裏の機構は、コカインと女のまつ毛で作られている……。器用な黒板整備士の青年が、女は油はよく動くと、女のコカインはすぐ馴染むと、嘆いて喘いで嘶いている……。

世間に席が無いという感覚は、実に浮遊に近しくて、しかし楽しいものではなくて、焦りが汗として流れているし、日付を見るのが何より辛い。筆に飛び散る墨の臭いが、役割無しの身分をこちらに向けてくる。胃液の色が脳の中で主張していて、木曜日の夜らしい腹の音と、連想される熱いシチューや白米の粒の数。しゃもじの強度を頭突きで実感しつつ、しゃもじで殴られた幼少期に微笑みを漏らした。頭皮の香りがよみがえって、こちらに向かって走り出し、園児の記憶を掘り返してくる。廃棄された汚く暖かい熱の香りが、夕焼けのいびつな円形に漂って、全ての成人の昔の感触を、封印したはずの全ての懐かしさを、古い藁の人形のように操り、抉り、そしてやはり屋台で見せつけて、体操選手の内股を指摘する。成人は自分の痛みや寂しさで惑星の全てを理解できる。暖かさの正体と、夕焼けのいびつさの正体と、あの日の焦りの中身の全てが目前に現れて、叔母のようにこちらに手招きをしている。

足を一歩だけ踏み出すと、先に存在していたたんぽぽや蟻などを一掃していた。鉄のような足を退けると、大量の生きた蟻が、泥まみれの死骸と、くしゃくしゃの花の残骸に群がっていて、上から観察している全ての成人や鴉どもが、少年時代の蛾の死骸を思い出して泣き始めている。踏みならされた土地の中で、足跡の下にたたずむ蛇と百足とミミズの死骸と、死骸にすら成れない残骸の草木と、最期に向かった森林に佇むカビの香りが立ち上る。蜘蛛を踏みつけようとした少女の死骸だけが、夏という季節の常套句である巨大な雲が浮かぶ晴天の昼に、老舗のスケートボーダーに侵されている。放棄された工場のトタンの小屋の中での茶会。彼女は潰れて引き出された自分の腸に驚いて、電車の中で遭遇した指だけを使う細かい痴漢女に遭遇した時のような悲鳴を吐く。そして成人に潰される。膣の洞窟を無理やり広げられて、吐瀉物と錆びた鉄の臭いに嗚咽を出す。手作りの制服は三秒ほどで駄目になった。彼らは少女の頭蓋骨の感触だけで、夜と、その後の夏の残りを無事に過ごし、霧に隠れることに成功する。シワとクマで埋まった潰れた顔面と、女の血だけの香りの二本の指の爪。幼児の夢にタオルケットは必要無いが、次なる少年少女が無言で泣いていた。幼児は自分の頭髪で首を吊り、音楽を食べた両親にオペラを託す。死骸の赤子が老舗のスケートボーダーに侵される。

道端で見つけた大麻を踏みつぶす。秋に移ると同時に墓を巡って頭蓋骨を思い出す。柔らかい土を踏みしめる前科持ちの成人どもは、誇らしい顔で自分が通学路を守る戦士だと思い込む。不誠実な戦士の集団が、三年の月日の中で愛好家の名称と市民権を得ている。

夕日に焼かれて夜道に怯えている。犬小屋の前で調子を問うと、主人が飴玉を三つほど投げてくる。知らない下りの坂を歩き、知らない田んぼに懐かしさを感じて、知らない新作のアイスをしゃぶっている夕暮れの時間にのみ、彼らは夏を楽しむことができていた少年少女に帰還することが可能だった。

月の出ている夜。鉄の全弾と紙の単発を放った兵士の、折れた猟銃の細く長い帰還の夜。きな粉の惑星が半球に成っただけの夜。ちゃぶ台の上で踊っている味噌汁たちの味や音と、愛好家の少ない子供だけのコミュニティの入り口が、醤油を飲み干した後に上がって見える垢の数や、幾何学らしい模様を必死に考えている。彼らは自分が落下を経験することを知らない。しかし二秒後にはカレンダーをめくりあげて、十一月の最終日に登山の予定やコカインの売買の予定を書きこんでいる。油性の黒ペンの音で食用の鳥類が鳴き始める。予定書き込みの張本人が、そんなインコの喉に画鋲を押し付けて風船を空中に放つ。絵画を吐き出す義姉たちが、性器の形の筆を持ち込んで学級を形成し、マンホールの修羅の弓道を含んだ扇子職人の自宅の、味噌の隙間の緑で隠している。義姉の技量が夕日を映すとき、白いインクが滑車を進ませて、爆ぜて、事故に遭って、再び線路をただ進むと同時に、虹を吐き出すことのある蟻の飼育係に昇格する。商店街の一本道の全体図を見まわしていると、それが去年に死んだ百足のように見えたかので、細胞だらけの気泡で十字架を付けてみる。さらに、新しい路線を上から書き込む。黒ペンの音がやはり食用鳥類を喚かせる。そしてこの商店街の全体は、まごうことなき教会であることを主張し始める。梯子に四肢を付けている電球交換技師と、電子レンジにキスをする姉妹の背骨。生姜焼きの作り方と子供の放棄のやり方を、スプレーでの落書き模様で表しているスポーツ飲料専門店の主人に、頭の串を分け与えている射撃場管理人。個人で所有できる限界の量の炭酸飲料。空き缶が零れ落ちて床に音を放つのを目撃されると、すぐに我が儘だと叫ばれてしまう。街の神輿の職員が集まる職員室の扉を叩いた二人の学士。全ての学級が上履きに変化する放課後の廊下や屋上などで、残された子供がキャベツと夢を語っている学士の群れ。

 

優雅にカレンダーに垢を付け、手術と別れを同時に待ちぼうける。家族が裸族に転身すれば、そちらはそちらで主治医に抱き着く。看護師ごときのメスではほどけぬ、完全無欠な雁字搦めで、主治医の臭いを脳に宿す。入院衣服が萎れて泣いて、主治医も医学の薬の瓶に成る。

加速を気にした教師の群れが、焦りを煙と称して消した。天候操作に飽きれた委員が、転校早々、欠伸で優勝。御花を彼女と称して接吻。絶対学級、二つの見せしめ。足枷またいだ茶飯のしゃもじと、おでんに入った眼玉が炸裂。引き金係がラジオに投稿。殺人予告を匿名投稿。唖然と読み上げ晒し上げられ、学級日誌で総叩き。反省文書を五千字書かされ、涙を飲みつつキャベツを貪る。

素顔の赤味噌会合が、朱雀のルーペと避雷針。生徒と世紀の聖なる請求。性格成長、宣戦布告。

ドアを叩いた構成員の、黒ぶち眼鏡が今日も乱交。老舗の串カツ大量摂取で、八岐大蛇が死んでいる。僕らの炭酸、箪笥の中で、早口男が神話を唱える。影響力が叱咤を出して、栄光信者が、なだれを創る。男のような踊り子たちが、五時間あまりの大決戦。僕らの炭酸、どうにも短絡。僕らの担任、どうして男装。修復作業を淡々続ける。トタンの工場、都会に後退。

数多の御節が大名行列。余すことなく襲って死んだ。未来と今とを、間違えた男。

何が変わったというのだろう。何が足を動かすのだろう。蛸足偽装の男が早口。神話を語った落語の落胆。虎視眈々など伸縮自在。紳士の真似した女も早口。淑女の神話は落語に有らず。女は試験にたどり着けない。あいつはいつでも何にもなれない。哀れだ駄目だと男が群がり、特製カクテル引っ掛け追っかけ。落語がいつでも他人を脅かす。お金の有りかで飯を喰う夜。紳士のジェットに資料を精進。彼はいつでもダイオード色の大学に進む。シルエットだけのスイッチが、男の背中でお客を書いた。八岐大蛇の未知なる九本目。最後に生まれた弟の舌。

小銭とこけしで焦げを擦った。落語を見限るしゃがれた老婆が、楽観主義的声明投稿。あいつは男を偽り進む。医学の境で自創作。異端な最後が自傷を続ける。浮世絵騙しを愉快に踊って、宝の有りかの飯を喰うだけ。蜜柑と蜜とを間違えたのちに、続けて時効の長さを誤る。未完の文書を浅瀬に流して、未遂に終わった事件を表す。

灼熱頼りの素顔で婚姻。素顔で受理した赤味噌会合。素顔で通過は妬みを買ったか。すかさず追試が年度を跨いだ。チャーシュー気取りで高速爆速。馬ではありえない味噌の地へと。

今夜の葬祭を笑顔で欠席。孤児を砕いて胡桃をつまむ。胡桃は指紋に答えてくれるか。指紋は丸太の上にあるのか。親父のグラスで酒を呑む夜。胡桃の有りかを探る夜。粉で胡桃を掴むと消えるわ。しゃがれた老婆が母に成るわ。落語を嫌う母も居るのだ。素顔の仮面で素面を啜るさ。会合だらけの一か月が過ぎ、介抱続けて一攫千金。

老舗に水けの音だけが有る。店主がこぞって父に成る。しゃがれた性器を掴んで飛んだ。喉に自然が還って混乱。すると二度目の弔いたちが、電話の声で迫って包む。

桃の暗転で目を覚ます。父の亡霊で背中を掻く朝。三日の錠剤、酢で流すと、我が家に二着の着物が届く。すぐに正月であると思い込む。しかし秋風眺めて絶句。すかさず意図して日付で円を書く朝。

起床の軌道を機械で嫌う。隣で核が死んでいく。老舗に死体が並んで消えた。主の倅の臓器の買い手。小銭で小娘抱えて帰る。

父と子、血縁、遺伝を嫌う。曲がった背骨でへそも曲がるわ。斜めの性格、歩いてみれば、それこそ、ほんとに、斜面に落ちる。乞食の矜持を財布に入れて、孤児の家へと帰還し、ため息。ハエの群がる死骸にまたがり、瘡蓋だらけの性器で制する。己の炎が火種となって、異臭のアーチで羞恥を終える。後の紳士で静かに眠る。

深夜の目覚め。落下の目覚め。小麦の匂いで濁った目覚め。境界線が、あいまいになる目。隣の死臭がチーズに視えて、思わず御口に運んでみれば、飛んで火にいる夏の虫。血反吐が布団に染みている。死臭が空気に染みている。死臭を小麦で濁せば眠気。さすれば血反吐も枕に成った。胡乱な女はもう居ない。しゃがれた老婆も店主も居ない。胡桃の在庫もすでに無い。指無し彼女と二度目の落下。瘡蓋まぶたを閉じて死ぬだけ。

明日に崩壊、浅瀬を徘徊。公開処刑と弧を描く少年。軍部の勲章、患部の継承。終身保険を唱えてみれば、平和を願った音が鳴り、市民のような茄子たちだけが、やはり八岐大蛇を食らう。

子供は性器か? 薬は正義か? とてもじゃないが、清々するか? 方位磁石の音だけが鳴る。紙幣が作られ大人が踊り、孤独の蛇たち頭を上げる。歩道を通った国王様が、鏡を盗んで市民を食らう。

まるで異様か? まさに仕様か? この世の風穴、最重要か? 二足歩行のなすびと真実。自給自足の旅人失笑。

死臭食らいの男が目覚めて、一昨年流行った神話を語る。彼と電信柱が組んで、穴開き巨壁に御尻を突き出す。神話男が電信柱。電信柱が薬を食らう。感電対策しぶしぶ進め、長編大作、神話と成った。

殺したいんだ。殺したんだ。臓物雑炊。大腸のソーセージ。臓物の入ったランチの境地に、女子高生が食らいつく昼。明日の夜空で一回転。歩いて回った一等賞。暗い道成、人体未知なり。波と狭間でどうして座敷が、嗤って、泣いて、再度座ったら花粉を素早く勘違いされて、医師が動く度、みんなが避難。銀杏、銀行、大儲けの朝。二桁の口座の神秘の番号。金庫の番号、秘密の鍵よ。生命の動き、細胞活発。忘れた夫婦が道端始めた、殴り合いだけの大きな喧嘩。始まる始まる未来の予想図。赤子となすびがそろって喧嘩。頬と胃袋の殴り合いの果て。胃液がどばどば、御医者がどろどろ。ソーセージ入りの脳みそぐらぐら。音にかまけた天才学者が、貧乏学生犯して殺す。自宅で放尿。自室の早漏。科学者尽くしの雑誌で殺傷。ちり紙だらけの科学が発展。天井落下の傲慢を嘆くか? 天上天と欺瞞が嘆くか?

仏は家族を案じて火照る。四隅の壁掛け。子息で願掛け。あんかけ胎児で母御を殺す。薬の御代で神話を水掛け。

タペストリーを団らんで食らう。着衣水泳の短冊、閲覧。電信柱が電池で動く。語りの男が百足の海へ。沈んで落ちて、ミミズと成った。天上天下で不満を語るは、三日の飢えを、凌いだミミズ。ぬめりが凄いか? 長さが凄いか? 二段構えの前歯が凄いか? ミミズだらけの浴槽に落ちる。同族嫌悪がよく来たなと云う。

老衰間近で都会を守る。長寿のメジャーで大樹を測定。冥府を信じた老婆を溶かして、神話の奴隷の男を救う。対価を支払い海へと落ちて、百足の王と婚約を結ぶ。ミミズで作った階段を上がり、百足の手足の筋肉をしゃぶる。同族子孫も気持ち良いと云う。

ミミズの沼だと老婆が叫んだ。卵の麺の、代わりのミミズ。汁は吸わない図太いミミズ。竜へと続いた神話のミミズ。八つの首持つ至極の泥が、ミミズの沼を支えて潰す。味付け叶わぬ動かぬミミズ。八岐大蛇を食らった九つミミズ。

浴槽地獄と呼ばれた教会。電光石火と呼ばれる宴会。男はいつでも巨岩を叫ばれ、教師の仲介手数料を産む。日の輪を潜ったスクール水着が、教壇だらけの歯科医を模して、兵士を睨んだネコ科を食らう。歯車だらけの蛇と首と、幼児の産毛を孕んだ球体。混濁だらけの身体に白濁。登山を続ける野次馬根性。下着姿の優秀駅員、知ることも無く優雅に射殺。沼への看板、矢印だらけ。

マグネシウムとスッキプボード。スキューバ腕力、女に与える。材質重視の工事現場。アルミニウムの溶ける煙よ。

皇室突撃。テレビのカメラ。執拗以上にマンションを建てて、建国者たちが麺を喰らった。無意味な咀嚼を得てして変わる。テレビのビジョンをカメラで突き刺す。皇帝どもがのたうち回る。テレビとカメラが全てをとらえて、世間の雲間に汗だけを垂らす。雨漏りだらけの日常の中、虹の幻覚を得てして変わるか。

電光掲示で羞恥を晒す。害虫だらけのサインの会で、女講師が鎖骨を舐める。蟹股行進、御庭に突撃。カメラの代わりの微振動。親御代わりのビジネスライク。サインの代わりの微生物学者。快感で進む。皇室を進む。女の蟹股、温室を行く橋。

コサインの山。コカインの星。コンサート会場は上空を知らない。学級閉鎖で喜ぶ教頭。体育館の隅ではしゃいだ黒ぶち。隠し事だらけの三年学級。教室の全ての鍵の錆びが、円を作って生徒を食べる。講師を雇った三年学級。生徒の不評で教師が飛んだ。帝国主義的三年学級。コカインカレーで生徒がトんだ。全ての事実をまとめる学級。刺身の油をタッパーに放り込む。

滑った生徒の醜態を激写。生徒は委員に敵わない。教材適正が皆無の生徒が、教師の陣地で強制転校。中毒教師がいつでも赴任。

スーツを滑らせ、校庭を激写。薬を扱う文化部参上。彼らは試験管で校舎を食らう。白い結晶で職員を食らう。灰と成った校舎で乾杯。晩酌だらけのコカイン中毒。常用者どもが教師に成りすます。一年掛かった最初のクリスマス。

薬臭漂うサンタクロース。薬中だらけの自宅に参上。薬瓶入った袋を抱えて、少年少女の自室の窓から、大げさダイブで不法に侵入。将来想って強めのコカイン。気分の向上、促進コカイン。少年少女の枕の横に、強烈コカイン五グラム置いた。翌日中毒少年少女。粉末騒ぎの正月明けに、学級閉鎖で合併発狂。

サンタクロースは路地の裏。社会の裏にて、いつでもたたずむ。愚か者どもに粉と屁を売る。少年少女は目指して駆け込み、上目を遣って売れよとねだる。商売繫盛。コカイン上昇。

親御の五万で粉を買う昼。祖父母の真横でトリップする夜。中毒万歳、たむろする朝。

廃屋掃除の仕事で万歳。衣服を脱ぎ捨て、光に敬礼。太陽光へと進路を進める。

廃車の天井、全裸で登り、同じく登山を極めた息子をしごく。さすれば快感、至極絶頂。ポンプが如く、白の弧を描く。辺り一面にカビを付与する。海老反り極めた男が絶叫。空の虹の弧に反する白濁。漢の汗水、芝生を再生。ミミズや大蛇も意気揚々。子孫を汚水で汚して増やす。子宮の厚みで二人を孕む。絶好調の開腹手術は、未知の生命をこの世に落とす。角有り尾有り美形が二人。紫肌の妖艶な姉妹。性の搾取の才能が有り。夜な夜な漢の汗水吸った。漢はついには干し柿が如く、萎れて仕事もままならなくなり、結局、姉妹の椅子と成る。やがては手と成り足と成り、最後は潰れた雑巾が如く、捨てられさっさと忘れ去られる。漢はその後は全裸でさ迷う。やがて廃車に再び登り、巨岩の息子を泣きつつしごく。姉妹を頭に浮かべて絶頂。二度目のアーチをアートと云うが、やはり人目とお縄についた。

2022年3月17日公開

© 2022 巣居けけ

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