日本近代文学館は、文豪・島崎藤村に関する特別展「島崎藤村の世紀 ―〈編集〉する/される作家」を、4月1日から6月10日まで開催する。

戦前日本を代表する文豪・島崎藤村は、今年で生誕150年を迎える。かつて島崎藤村の作品は当時の若者たちを代弁するものとなり、あるいは多くの議論を呼ぶこともあった。戦前の様々な側面を記してきた島崎の作品は今も読み継がれている。

特別展「島崎藤村の世紀 ―〈編集〉する/される作家」では、島崎藤村の作品を「編集」という視点から光を当てていく。島崎は自身の作品を丹念に編集し、また自身に関わる人々の作品を編集することもあった、編集の人でもあった。一方で、芝居などの形で島崎藤村の作品を再編集した者もあった。

展示は、

第一章 遺稿を編む ―「春」と雑誌「文学界」

第二章 自作を編む ―『藤村詩集』と『藤村読本』

第三章 全集を編む ―「定本版藤村文庫」と「破戒」表現史

第四章 雑誌を編む ―「処女地」と女性たち

第五章 「夜明け前」と芝居 ―近代演劇の中の藤村

第六章 戦後作家と藤村 ―島崎蓊助コレクションから見えるもの

といった構成になっている。2015年に収蔵された、島崎藤村の三男で画家の島崎蓊助氏の所蔵資料も紹介され、より広い視点から島崎藤村の世界を知ることができる。また、「川端文学のヒロインたち」も同時開催されている。

特別展「島崎藤村の世紀 ―〈編集〉する/される作家」は、日本近代文学館で4月1日から6月10日まで開催される。観覧料は一般300円、中学生・高校生100円。詳しい情報は下記も参照のこと。