日本で最も有名な文学賞である、芥川龍之介賞・直木三十五賞の第166回受賞作が発表された。

芥川賞の選考委員は小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一。

直木賞の選考委員は浅田次郎・伊集院静・角田光代・北方謙三・桐野夏生・髙村薫・林真理子・三浦しをん・宮部みゆき。

 

芥川賞 砂川文次『ブラックボックス』

芥川賞を受賞したのは、砂川文次『ブラックボックス』(群像 8月号)。

 

『ブラックボックス』は、自転車メッセンジャーの職に就く元自衛官の目を通し、表層から入り込めない社会の様相を描いている。砂川文次は三回目のノミネートでの受賞となった。

 

直木賞 今村翔吾『塞王の楯』、米澤穂信『黒牢城』

今回の直木賞は、2作品が選出された。

直木賞を受賞したのは、今村翔吾『塞王の楯』(集英社)と、米澤穂信『黒牢城』(KADOKAWA)。

『塞王の楯』は、戦国時代の近江国・大津城を舞台に、石垣職人「穴太衆」と、鉄砲職人「国友衆」の対決を描く歴史小説となっている。今村翔吾は三回目のノミネートでの受賞となった。

 

『黒牢城』は、織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠る荒木村重が、、城内で起きる難事件を恐れ、捕虜である織田方の軍師・黒田官兵衛に解決を依頼する戦国ミステリー小説である。今村翔吾も三回目のノミネートでの受賞となった。