7月20日、日本で最も有名な文学賞である第167回芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会が行われ、受賞作が発表された。

芥川賞の選考委員は小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一。

直木賞の選考委員は浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、髙村薫、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき。

 

芥川賞 高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』

芥川賞は創設以来初めて、候補作の作家が全員女性で占められたことが話題となった。

今回、芥川賞を受賞したのは、高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』(群像 1月号)。二度目のノミネートでの受賞となった。

 

『おいしいごはんが食べられますように』は、同じ職場で働く三人の日常と人間関係の複雑さを、食べる、働く、関わるといったテーマを通して描いた作品となっている。

 

直木賞 窪美澄『夜に星を放つ』

直木賞を受賞したのは、窪美澄『夜に星を放つ』(文藝春秋)。三度目のノミネートでの受賞となった。

『夜に星を放つ』は、コロナ禍を背景に、出会いや死別、いじめ、再婚といった人間関係に焦点を当てた短編五編で構成されている。