東京都渋谷区に所在する太田記念美術館では、展覧会「江戸の土木」を10月10日から開催する。

江戸時代に描かれた浮世絵には、当時の様々な風景や風俗が描かれており、往年の風景を様々な形で我々に伝えている。そんな浮世絵の中には、徳川幕府の中心である江戸を支えた様々なインフラが描かれている作品もある。展覧会「江戸の土木」では、歌川広重や葛飾北斎など、江戸時代の浮世絵師たちが描いた作品を手がかりとして、江戸の土木を読み解いていく。

展示される作品は、巨大な木製橋であった両国橋を描いた歌川広重「東都名所 両国橋夕涼全図」や、江戸の舟運を支えた日本橋川を描いた葛飾北斎「冨嶽三十六景 江戸日本橋」などを始め、現代にも知られている様々な土木建築や、巨大な寺社を描いた浮世絵となっている。また、江戸の再開発や地震からの復興など、それらに描かれた背景についても解説されている。普段我々が何気なく通り過ぎている風景や地名の過去を描いている作品もあるかも知れない。江戸から東京となった現代に至るまで、より歴史と浮世絵に親しめる展示会となりそうだ。

展覧会「江戸の土木」は太田記念美術館で10月10日から11月8日まで開催される。入館料は一般 800円、大高生 600円、中学生以下は無料となっている。会期中10月12、19、26、11月2日は休館日となっているので注意。詳しい情報は下記サイトも参照のこと。