『オデュッセイア』のセイレーンと呼応し、カノン式のフーガのように語られるこの章は、まさに詩人としてのジョイスの本領発揮といったところか。女給二人の会話に、サイモン・ディーダラスによるピアノの伴奏、オノマトペが多用されているのも印象的だ。
ブルームがレバーとベーコンのフライ、マッシュポテトを食しながらボイランとモリーの情事を想像するというのが面白い。四章「カリュプソ」で初登場したときも朝食の準備をしていたが、今回は食べる場面。こちらはいくらか食欲をそそる描写である。
『オデュッセイア』のセイレーンと呼応し、カノン式のフーガのように語られるこの章は、まさに詩人としてのジョイスの本領発揮といったところか。女給二人の会話に、サイモン・ディーダラスによるピアノの伴奏、オノマトペが多用されているのも印象的だ。
ブルームがレバーとベーコンのフライ、マッシュポテトを食しながらボイランとモリーの情事を想像するというのが面白い。四章「カリュプソ」で初登場したときも朝食の準備をしていたが、今回は食べる場面。こちらはいくらか食欲をそそる描写である。
2023年12月2日公開 2023-12-02T20:18:34+09:00 2023-12-02T20:20:40+09:00
作品集『ユリシーズを読む人々の肖像』第12話 (全14話)
読み終えたらレビューしてください
面白かったり、気になったらSNSでシェアしてください。
シェアしていただくと作者がやる気を出します。
"十一章 セイレン"へのコメント 0件