明けない夜

桐山キリコ

873文字

明けない夜だってある

終わらない悲しみだってある

 

君のいない世界

君がいなくても

世界は愛に満たされてる

なんて皮肉

 

俺たちはもう、

終わってしまったっていうのにね

 

君はいつからか 笑わなくなっていたね

そうしていつも 俺は気づかない振り

息の詰まるような沈黙が

二人の日常になったのは

一体いつからだったんだろう?

 

いつだって君は 愛を求めていたのに

うまく愛してあげられなかったね

恋人らしく 頼り支え合うこと

君が諦め始めたのは

一体いつからだったんだろう?

 

 

明けない夜だってある

終わらない悲しみだってある

 

君のいない世界

君がいないのに

世界は動き続けてる

なんて現実

 

俺たちはもう、

偶然にだって会えやしないのに

 

君を失ってしまってから

俺は少し 壊れてしまった

君の幻覚を見るたびに

このまま向こうへ

連れていってくれればいいのにと

 

過呼吸を起こすたび

このまま心臓が

停まってしまえばいいのにと

思ってまた泣くんだ

子どもみたいに 馬鹿みたいにさ

 

 

そしてまた一日が終わる

夜が来る

 

 

君を失った朝の絶望を

きっと君は知らないだろう

首吊った恋人を 引きずり下ろし

硬直しきった身体を抱きしめ泣いた

俺をきっと 知らないだろう

 

夢の中でしか会えない悲しみ

君も知っていたのかな

一緒に撮った写メも プリクラも

君がすべて捨ててしまったから

俺はもう 記憶にしか縋れない

 

君の苦しみのもとに

成り立っていた幸せ

ちっとも変えようとしなかった

冷たい恋人 傲慢だった俺を

どうして君は愛してくれたの?

 

もう今更遅いけれど

どうしようもないのだけど

一生をかけて

こんな俺を愛してくれた君を

 

本当に、心から

愛しているよ

 

 

こんな俺を愛してくれて、

ありがとう

2012年2月6日公開

© 2012 桐山キリコ

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