岡本尊文とその時代(三十七)

岡本尊文とその時代(第37話)

吉田柚葉

小説

1,762文字

誰もが挨拶を交わし、自然と自分の事を語り合います。

ホールの外に出ると、強い視線を感じた。見ると、スーツを着た長身の若い女性がこちらをじっと見つめていた。目鼻立ちのはっきりした顔立で、黒髪を後ろできつく束ねているらしかった。年頃は四十を少し超えた位か。私は、不信に思いつつ、顎を突き出すように曖昧に会釈してみた。すると女性も会釈し、こちらに寄って来た。

「初めまして。」

と女性は言った。やはり初めましてらしい。

「あァ、どうも失礼しました。いや、どこかでお会いした事があるのかとおもいまして……。」

と私は言った。

「お会いするのは初めてですが、ここにいらしている時点で無関係ではありませんから。」

と女性は機械的に言った。女性の視線は、真直ぐに私の目に向けられている。一時も外さないけはいだ。私は、その視線から逃れるために、腕時計確認する演技をした。

「そう云う物なのですかね。どうも私にはよく判らなくて。」

と言って私は女性の反応を伺った。女性は、

「初めて来られたのですか。」

と問うた。

2019年9月6日公開

作品集『岡本尊文とその時代』第37話 (全41話)

岡本尊文とその時代

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© 2019 吉田柚葉

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