京王電鉄株式会社と株式会社休日ハックが共同で「小説×街歩き」体験コンテンツ「いつも駅からだった」の第5話「聖蹟桜ヶ丘編」を3月28日から公開。

 「小説×街歩き」体験コンテンツ「いつも駅からだった」は、京王沿線を舞台にした小説家の岩井圭也が書き下ろした完全オリジナルストーリーの短編小説シリーズで、現在4話まで公開されている。第5話は聖蹟桜ヶ丘エリアを舞台とした、過去4作と連動する「夫婦の絆」にまつわる物語となっており、過去作の登場人物たちも再登場する。なお、本作品が完結編。

 あらすじは――あるインタビューを目にした藤原弥生はその内容に胸騒ぎを覚える。人気バンド「Estuary」のギタリスト・尾田俊介が、バンド解散の危機を下北沢の「黒ぶち眼鏡の京王電鉄職員」に助けられたという話であった。京王電鉄は2年前に病死した夫・幸太郎が勤めていた会社であり、俊介の語る風貌は幸太郎と一致するものだった。さらにSNS上には、そのインタビューを受けて「自分も同じような体験をした」という声が複数出ていた。しかも体験した場所は高尾山口、調布、府中と、いずれも京王沿線である。弥生は居ても立っても居られず、亡き夫に似た職員を捜しはじめる――。

 岩井圭也は1987年生まれの大阪府出身。2018年、『永遠についての証明』で「第9回野性時代フロンティア文学賞」を受賞しデビュー。著書に『夏の陰』『文身』『最後の鑑定人』『付き添うひと』などがある。

 また、専用サイトでは小説の一部を電子書籍として無料公開中で、第1話「下北沢編」から第4話「府中編」までの全編を公開している。物語の全貌が描かれた、本短編小説の「冊子」は、物語の舞台となる京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターAB館4階連絡ブリッジ、啓文堂書店(一部店舗)などで無料配布中。2万5000部を配布予定で無くなり次第終了。

 さらに物語に没入できるよう声優の井上麻里奈を起用し、小説を朗読で楽しむこともできる。第5話公開を記念し、期間限定で京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターの対象店舗や、小説内に登場する一部店舗の優待が受けられるキャンペーンを実施している。