講談社文芸第三出版部が運営する「第65回メフィスト賞」が6月15日に発表され、金子玲介『死んだ山田と教室』が受賞した。

 「メフィスト賞」は「究極のエンターテインメントを求む」という掛け声のもと始まった、賞金ナシ、締切ナシ、下読みナシの公募新人賞。編集者が直接読んで、世に送り出すべき作品を決める。

 これまでに森博嗣、乾くるみ、殊能将之、舞城王太郎、西尾維新、辻村深月などの人気作家を輩出してきた。なお、座談会の様子は随時公開されている。今作は、会話の面白さや独自の作家性を評価された。

 金子は過去に文藝賞やすばる文学賞で最終候補になっていたり、第一回と第三回BFCにファイターとして出場したり、昨年もメフィスト賞座談会で応募作「クイーンと殺人とアリス」で言及されるなど着実に実績を積み上げていた。

 前回満場一致で受賞した、須藤古都離の『ゴリラ裁判の日』は3月15日に発売されている。『死んだ山田と教室』も今後、改稿を重ねて出版される。どのような作品になるのか、要注目である。