二十八歳になり山での生活も十年目の冬、鷺沼ニシキが俺の小屋にいる。山口ではめずらしく、昼間から雪が降っている。手作り故に雑で粗末な小屋の隙間だらけの無くても困らないような扉を、声をかけずにいきな…
少し遅れたが、幼い頃の冬の夜についての記憶。メリークリスマス&ハッピーニューイヤー!
わたしは大蔵アオイ、上野のスラムで男性相手の接客業をしている。 生活にこまることはないが、ずっと今の仕事はつづけたくない。 かといってほかの仕事ができるわけでもないし、結婚をすることもいまいちピ…
破滅派に登録して、第一作目の小説作品です。純文学を意識しました。
俺が話を聞く限り、鷺沼ニシキの父は国立大学の脳科学者で厳格な人、母は専業主婦で穏やかな人だったようだ。清潔で優しさに満ちた家庭に育ったのだとおもう。戦争も父には関係なかったらしい。まるで別の国で…
合評会参加作です。普通の家庭が欲しかった人の話です。たぶんそんな感じです。
僕にキスしたのは誰?〈14〉 荻堂亜男より先に死んでたまるか——