学問や芸術・文化などの功績者に贈られる紫綬褒章に、歌人の俵万智、作家の東野圭吾らが選ばれた。

 政府は2023年秋の褒章受章者を2日付で発表。受章者は684人(うち女性140人)と26団体で、発令は3日。

 紫綬褒章は計11人(うち女性2人)で、国内外で活躍してきたバレエダンサーの上野水香、学問分野では、免疫に関する研究で世界的な業績を挙げた理化学研究所生命医科学研究センター副センター長の大野博司、和歌文学の研究に貢献した人間文化研究機構国文学研究資料館長の渡部泰明らが受章した。

 俵万智は1962年生まれ。1987年発行の第一歌集『サラダ記念日』は歌集としては異例の大ベストセラーとなり社会現象となった。

 東野圭吾は1958年生まれ。1985年に『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2006年に『容疑者Xの献身』(文藝春秋)で第134回直木賞。先日、第71回菊池寛賞受賞したばかり。

 筆者には紫綬勲章のイメージとして、老年の大御所というものがあったが、どちらもまだまだ現役でシーンの最前線で活躍している。しかしよく考えれば、どちらも80年代デビューでもう40年近く活動を続けているわけで順当な結果かもしれない。今後のますますの活躍に期待したい。