早川書房の早川浩社長が世界の出版界に重要な功績を残したとして、英ロンドンブックフェア「国際生涯功労賞」を日本人として初めて受賞した。

 6月19日に、英ロンドンで行われた世界最大級の書籍見本市「ロンドンブックフェア」において早川浩社長に記念の盾が贈られた。授与式では、早川氏と家族ぐるみの付き合いがあるというカズオ・イシグロがプレゼンターを務めた。

 長年にわたり、英作家でノーベル文学賞受賞者のイシグロやアガサ・クリスティーなど海外の文学を日本の読者に紹介したことが評価された。これまでに、米クノップフ社Sonny Mehtaや、仏ガリマール出版社Antoine Gallimardなど世界中の出版社の代表たちが受賞している。

 国際生涯功労賞は2004年に制定され、早川書房は22年に受賞。授与式は例年4月に開催されるロンドンブックフェアの会場で行われるが、コロナ禍で延期になっていた。なお、今年は英児童書出版Andersen Pressの創設者Klaus Fluggeが受賞した。