7月17日夕方、日本で最も有名な二大文学賞である芥川龍之介賞・直木三十五賞の第161回受賞作が、東京・築地の新喜楽で発表された。

・芥川賞

芥川賞を受賞したのは今村夏子の『むらさきのスカートの女』(小説トリッパー掲載、朝日新聞出版)。近所に住む「むらさきのスカートの女」とに興味を惹かれ、主人公の生活が揺れ動いていく様を描く小説である。

 

・直木賞

候補作の作者が全員女性であったため話題となった今回の直木賞を受賞したのは、大島真寿美『渦 妹背山婦女庭訓魂結び』(オール読物連載、文藝春秋)。江戸時代の大坂道頓堀を舞台に、浄瑠璃作者・近松半二の生涯を扱った歴史小説である。著名な近松門左衛門と並ぶ、もう一人の「近松」を渦に芝居の世界を描く。

前回に続きノミネートされ一部で注目されていた古市憲寿の芥川賞候補作「百の夜は跳ねて」は受賞を逃した。今回の受賞作は下記でアマゾンにリンクしているので是非チェックして欲しい。