我が地元。ナガサキが産んだ永遠のアイドルは最早、福山なんとかがメインである。一時期、彼が高校の時によく通っていた、なるラーメン屋の上に住んでいたが、本当にマズイのに、彼が宣伝するから常に長蛇の列。所謂、馬鹿らしく有名タレントのサインだらけである。僕は往時の部屋の窓から下を視て嘲笑っていた。
その、福山なんとかが、バスに乗っているとガールが集まり車内が混雑していた、などの逸話は彼が「あんたちゃーん!」のドラマでブレイクする前から伝え聞いていたが、我々の世代(まだ不惑の半ば、なれど)では、クールファイヴ、簡単に云えば作詞と作曲は出来ないが、前川清がスーパースターである。
元々、彼は佐世保生まれなので僕みたいな「クソみたいな地方でも中心部で育った都会人ぶり」とは違うのだが、まあ最早、他界して居ないが母親とかは、前川清を、前ちゃんと語っていた。所謂、アルコール依存症の父親から逃げ、ナガサキ中心部でルンペンしていても、まあ、ルックスが良いから目立っていた、らしい。それで、その内にバンドで唄わないか? で内山田洋とクール・ファイブに誘われたら、天才的な歌唱力。「長崎は今日も雨だった」でデビューする前は所謂、ナガサキのバーやキャバレーで唄うしかないから、先程、述べたように僕の母親世代は「その辺で歌って金銭がない、前ちゃんと、ハゲな内山田なんとかが偉そうにしているコーラスバンド」の認識しかない。だが然し、前川清の歌唱力は本物で、そうした運は矢張り、選ばれた人には必ず訪れる運命なのだろう、本人が求めなくとも。中ノ島ブルースは一時期、ケイタイの着信音にしていた程だ(もう一度、彼自身は作詞と作曲は出来ない)。然し、なれどスーパースターなのである。
僕は基本、洋楽ロックしか聴かないが、前川清、吉幾三、長渕剛は省き、ショーケンはリスペクトしている。と、云うか痛々しいのである。彼も作詞と作曲は出来ないのだが「俺はショーケンだ。トレインだ」を常に演じて来た。まあ、リアルタイムではないが「日本のロックを確立する、俺が」で動いていた、らしい。ここで前以て云うが、僕はYAZAWAを日本のロックを駄目にしたで、馬鹿にしているスタンス。「チャイナタウン」は名曲だが。セックスJAPANなどマトモに聴いた事がない。それこそ、最近、話題になっている男闘呼組の方が、ロックしていると感じる。まずもって、成田某のギターソロが、偶々と聴いたらエモーションであった。
ショーケンのハナシに戻ると、彼は日本のローリングストーンズになろう、ソロだけど、で頑張っていた。故にワザと私生活もトラブルだらけにしたのだろう。ドラッグもしたのだろう、やりたくなくとも敢えて。そこが根がボンボンの桑名正博の大楽さが無く、背伸びしていたのだろう(何回も云うがリアルタイムては、非ず)。
一つの写真を観た。日本で「俺がショーケンだ!」と豪語していた時に、ロンドンへ行き、ローリング・ストーンズのライヴ後、楽屋に訪れた絵。ミックジャガーが「え? JAPANのスター? が来るの? しょうがないな、五分だけ話そう。ギャラは幾ら?」を如実に顔に出し、ショーケンの前でゲラゲラ嘲笑っている。記事によると一分後にはキースと昨夜、どのグルーピーとボディートークしたか、の話題に流れて「五分、だ。はい、サヨウナラ」で終わった、らしい。
その時に撮られた写真がショーケンは椅子の上で正座していた。無論、ローリング・ストーンズは日本でロックを根付いて行こう、と野心を抱いていた彼を、虫ケラとしか思ってないのである。然し、それが現実だろうし、或る意味、真摯なロックのスタイル。然しショーケンよ、椅子の上に正座は駄目だろう、日本のロックアイドルを馬鹿にして呉れ! とアッピールしに行っただけじゃん! とは鑑みる。
そろそろスマホで書くのが飽きてきた。
要は前川清の歌唱力は凡人には及ばない武器を、生まれながら持っていた。ショーケンは出来ない事をやろうとして、出来ず最後は不幸な他界を迎えた。
だがショーケン、椅子に正座はして欲しくなかった。それは、俺でも嘲笑ってしまうぜ。
読書の晩秋。本を一度おき、クールファイヴの「長崎は今日も雨だった」 とショーケンの「ショーケントレイン」は本人が望まくともルンペンが大スターになった例と、日本では本人が望み大スターになったが海外ではルンペン扱いを描かれ伝わって思考させらるる。
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