大木芙沙子の文學界2023年5月号掲載作「うなぎ」が幻想アンソロジー『水都眩光 幻想短篇アンソロジー』(文藝春秋)として書籍化。9月25日に発売される。

 蜃気楼のように現れる塔。ざぶんざぶんと波の音。へそから出てくるうなぎたち。母がクリーニング店に預けたもの。画家が描く瓜二つの妹たち。ある日、人類に備わった特殊能力……九人の作家が紡ぐ幻想アンソロジー。

 文學界5月号に幻想競作として掲載された作品群から「うなぎ」のほか、高原英理「ラサンドーハ手稿」、マーサ・ナカムラ「串」、石沢麻依「マルギット・Kの鏡像」、沼田真佑「茶会」、坂崎かおる「いぬ」、大濱普美子「開花」、吉村萬壱「ニトロシンドローム」、谷崎由依「天の岩戸ごっこ」が収録される。

 先日、ミルキィ・イソベによる装幀も公開された。

 錚々たるメンバーにも負けず劣らずの躍進を続ける大木。これからの活躍にも引き続き期待したい。