村上春樹が4月13日、『騎士団長殺し』以来6年ぶりの最新長編『街とその不確かな壁』(新潮社)を発売する。

新潮社は先月、村上による1200枚の長編を刊行すると発表していた。3月1日にはそのタイトルが『街とその不確かな壁』であること、タダジュン氏の挿画が起用された装幀を特設ページで公開した。

情報解禁に伴い、多くの憶測やコメントがTwitterなどのSNS上で見られた。村上は1982年『羊をめぐる冒険』の刊行前、『文學界』に「街と、その不確かな壁」という今作とほぼ同タイトルの中編小説を発表していた。この作品は書籍化されておらず、85年の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の習作とも言われていた。

およそ30年を経て彼が再びこのタイトルの長編を発表するということはどういうことなのか、一読者として発売日まで待つしかないというのがもどかしいと同時に楽しみでもある。

なお、村上春樹と言えば、「ナニワ最狂伝説ねずみちゃん」「同好会長殺し」など破滅派きってのハルキフリークで知られる佐川恭一もこの吉報に瞬時に反応した。破滅派主宰の高橋文樹によるつぶやきを引用リツイートし、新たなる傑作「乳と、その不確かなカップ」誕生への期待も高まっている。