ギュルソユ慈『トルクメニスタン・ファンブック』が、この度パブリブより発売されることがわかった。

2019年5月に髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』を刊行するなどしている有名出版社パブリブだが、今回、平野高志『ウクライナ・ファンブック』に続くニッチジャーニーシリーズ第二弾として、『トルクメニスタン・ファンブック』が出版される。著者は、トルクメニスタン事情に詳しいライター、ギュルソユ慈である。

トルクメニスタンは旧ソ連の構成国として、またソ連崩壊後は中央アジアでも謎に包まれた独裁国として、あまり情報の無い国となっている。世界の「最も観光客が訪れない国トップ10」の常連ともされており、紹介の難易度も高い。調べようにもそもそもの情報が無いそんなトルクメニスタンの様々な情報を網羅した、初と言える書籍が『トルクメニスタン・ファンブック』である。トルクメニスタンに滞在し生活したギュルソユ慈が、様々な視点からトルクメニスタンの様相を紹介する。

アシガバット■大理石に覆われた白亜の近未来都市
地獄の門■砂漠で燃え盛る巨大クレーター
装身具■世界中にコレクター
絨毯■部族のアイデンティティ
アハルテケ■アレクサンドロス大王や武帝を虜にした世界最古の馬
ルフナーマ■ニヤゾフ元大統領が書いた「聖典」
トルクメン料理■ラクダの乳の飲料、乾燥メロンなど
全国のみどころ完全ガイド■メルヴ・ニサ遺跡、自然遺産、カスピ海リゾートまで
ギネスブック■「世界最速の馬の10mの後ろ足立ち歩き」「世界で最も高密度に大理石で覆われた建物が存在」「世界最大の星型建設物」等、競合相手がいなさそうな分野で独走

民族の成立、歴史、天然ガス、日本との関係、音楽・ドラマなどポップカルチャー、スポーツ、民族衣装の作り方等

観光情報はもちろん、政治や経済に迫るコラムや、日本でも稀なトルクメン語会話帳なども掲載されている。先日第三代大統領にセルダル・ベルディムハメドフが選出され、日本との国交樹立も30周年を迎える節目を迎え、コロナ後の交流の本格的再開にも備え、是非読んでおきたい一冊となっている。コロナ後初の海外旅行には、本書を片手にトルクメニスタンに行くのも良いかも知れない。

一方、ニッチジャーニーシリーズ第一弾の平野高志『ウクライナ・ファンブック』も、第四刷されることがわかった。2月24日のロシアによる侵攻以降、ウクライナへの注目が常に高まっている中で、ウクライナの光景と文化を網羅したこの一冊も大きく注目されている。官公庁からの注文も激増しているという。ウクライナ情勢を理解するためにも是非読んでおきたい一冊である。

 

ギュルソユ慈『トルクメニスタン・ファンブック』は、5月10日前後より出荷され、全国書店、Amazonなどの各種通販で販売されるとみられる。240ページ・オールカラーで、価格は2500円+税。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。