関上武司『中国抗日博物館大図鑑』が、この度パブリブより発売されることがわかった。

2019年5月に髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』を刊行するなどしている有名出版社パブリブだが、今回、『中国革命聖地巡礼』シリーズの第一巻として、『中国抗日博物館大図鑑』が出版される。著者は、既に名著『中国遊園地大図鑑』シリーズで知られている関上武司である。

関上武司はこれまでも中国の様々な毀誉褒貶のある遊園地を『中国遊園地大図鑑』で数多く紹介するなどしているが、中国にはまだまだ数多くの話題に満ちた施設が存在する。その一つが、中国の各地に存在する「抗日博物館」と呼ばれるものである。二十世紀前半の日本による中国大陸侵略の傷跡を今に伝える、様々な博物館ではそれぞれ特色ある展示が行われ、一部では若干エスカレートしたような内容も含んでいる。『中国抗日博物館大図鑑』ではそれらの博物館について日本初と言える規模で網羅し紹介していく。

★侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館 関東軍の七三一部隊による細菌戦の資料を展示

★偽満皇宮博物院 3 回皇帝に即位し5 回結婚ラストエンペラーの満洲国の仮御所

★九・一八歴史博物館 満洲事変の発端となった柳条湖事件の現場近くに建設

★中国人民抗日戦争紀念館 全ての始まりの盧溝橋に建てられた抗日戦争学習の集大成

★白求恩・印度援華医療隊紀念館 共産主義社会の理想の為に中国で奮闘した外国人医師

★八路軍太行紀念館 八路軍の抗日根拠地に由来、中国の指導者も注目の施設

★侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館 南京大虐殺を後世に伝える国家的博物館と追悼施設

★上海大韓民国臨時政府旧址 脇役で終わった臨時政府拠点が韓国人団体客で大人気のスポットに

★宝塔山 革命聖地のシンボルと日本人捕虜の再教育

それぞれの博物館については簡体字併記で詳細な展示解説を行っており、始めて触れる読者にとっても親切な内容となっている。また、抗日パンチングマシン・抗日シューティング・抗日ラジコン・抗日コスプレ、抗日レゴ……などの抗日文化についてのコラムや、『中国抗日ドラマ読本』著者の岩田宇伯による寄稿コラムもあり、より抗日博物館について面白く学べる記事も満載である。中国共産党結成100周年や来年の冬季北京オリンピックという節目もあり、是非読んでおきたい一冊である。オールカラー200ページで2300円となっている。

関上武司『中国抗日博物館大図鑑』は、12月6日前後より出荷され、全国書店、Amazonなどの各種通販で販売されるとみられる。オールカラー200ページで2300円。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。