佐川恭一の短編小説が日本文藝家協会『現代の小説2021 短編ベストコレクション』に掲載されることがわかった。

本人がTwitterで伝えた。

日本文藝家協会は、文芸を職業とする者の職能団体として設立された公益社団法人である。著作権業務や文美国保などを担うほか、毎年「短編ベストコレクション」などの出版も行っている。その様な中で今回、佐川恭一の短編小説『ジモン』が『現代の小説2021 短編ベストコレクション』に掲載されることとなった。掲載作の『ジモン』は、小説すばる2020年5月号に掲載された短編小説で、梶井基次郎の名作『檸檬』に挑んだ意欲作(自称)である。

『現代の小説2021 短編ベストコレクション』は小学者より11月10日に発売される予定である。年間のエンタメ系小説雑誌掲載作のベスト選集となっており、佐川恭一に対する評価の高さがうかがえる。収録作家及び作品は、青柳碧人「消せない指紋」、芦沢央「ミイラ」、宇佐美まこと「家族写真」、佐川恭一「ジモン」、清水裕貴「ミス・ホンビノスの憂鬱」、白井智之「隣の部屋の女」、立川談四楼「三日間の弟子」、帚木蓬生「二人三脚」、原田マハ「あおぞら」、伴名練「白萩家食卓眺望」、平岡陽明「ラスト・ラン」、宮内悠介「ジャンク」の12作品となっている。解説はミステリ評論家・千街晶之が担当した

その作風と共に文芸街道を突き進む佐川恭一はじめ、破滅派同人の今後の活躍にますます期待したい。