明治大学図書館では本日18日から、多くの発禁本を展示する「城市郎文庫展―出版検閲とその処分」を開催している。
古書・発禁本研究者として知られる城市郎(1922~2016)は生前、自身が収集してきた蔵書7000点を2011年に明治大学に寄贈している。明治大学図書館は、これをもとに資料目録「城市郎文庫目録」を制作するなど、その整理と紹介に努めてきた。
今回開催される「城市郎文庫展―出版検閲とその処分」では、戦前の検閲制度により発禁等の処分を受けた貴重な資料から、戦後の刑法175条により規制摘発を受けた資料まで、様々な資料を展示する。城が生前集めた豊富な資料の中から、政治関連から性関連まで様々な本を確認出来るとともに、検閲制度と抵抗についても学ぶことが出来る展示となっている。
また、開催期間中の10月26日13時半からは、記念講演会「城市郎文庫と出版検閲」も行われる予定となっている。
筆者も『戦前不敬発言大全』『戦前反戦発言大全』を執筆した身としてとても興味を持っており、是非観覧したいと考えている。10月22日の即位礼正殿の儀など国家的イベントも相次ぎ民衆の生活が抑圧される中で、この展示が果たす役割は大きそうだ。
「城市郎文庫展―出版検閲とその処分」は、明治大学中央図書館一階ギャラリーで10月18日から11月17日まで開催される。休館日は10月29日(火),11月1日(金),11月5日(火)。詳しい情報は下記リンクを参照のこと。
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