永遠になる夢

GLASS

エセー

2,147文字

最高の祝福と最高の恍惚は、紙一重であり、だぶっている。その中で泳ぐ魚は、鉛色の煙を上げて腐ってる。バランス感覚は思い込みに等しい。快感こそ自然である。

現在進行形……。現在進行形……。

今、現在は、アナログが残っているITの時代ではない。そう多くの人が感じているだろうが、アナログが古いという価値観は、錯覚というべきである。正しく述べると、今、現在は、ITの時代に入りつつあるアナログの時代であるということである。つまり、それが何を意味するのかと述べると、すべてのIT的なものは、アナログの基礎の上に成り立っているということ。例えを一つ出すと、ネットで買った商品を届けるのは、「車」であるということ。そして、それを運転するのは、「人」であるということである。どんなに時代が動こうとしていても、そこのベースは、秩序として、存在しているから成り立つ世界だということである。つまり、ITは、まだ、実験的なものに過ぎず、社会の秩序は、アナログなのである。

では、もし、安全が完全に保証され、完全なIT時代に入ったら、どのような世界になるのか。説明すると、そうなった途端に、アナログは、まったく新しい価値観のものになる。秩序が変わったことで、「別の秩序という新しさ」のブランドになる。理由は、秩序に新しいも古いもないということからである。これにより、アーティストは、楽にたくさんお金を稼げる、収入重視で音楽をするタイプと、収益が少ない、芸術性重視のタイプに分かれると言えると思う。つまり、アナログとITの関係性は、太陽がITで、月がアナログ。要するに、リーダー的で、絶対に、不可欠なITと、特に不可欠ではなく、女性的、母性的な、観賞的な娯楽性を持つ、アナログということと言える。

このように、ITとアナログは、太陽と月のような関係性で、バランスをとりながら成り立っていくと言える。つまり、「秩序が、二つ点在する」、多様性に富む、漫画のような人間世界になると言えるということである。

その世界が、現実になる、そのプロセスを準備し、説明しておく。ポイントは、核廃絶に今まで、取り組んできたことに対しての疑問と、提案にある。

核廃絶に向けて解決に対して努力したことは意味があり、高い自己評価していいものとらえてよいと思うが、もうここまで来て、それが達成出来てないどころか、そもそもそのプロセスのかけらすら見えてない。最初の段階から、結局、物理的に一歩も進展していない。つまり、成果と当たるものが存在していない。この事実を認識した時に、核放棄という課題を持ったこと自体が、問題だったのではないかということが浮かび上がるのが、自然なことなのではないかと思うのはおかしいだろうか。

確かに、意識は向上した。だが、その成果として、目に見えるもの、ことが何もないというのは、核兵器放棄の努力過程が、無駄ではないが、そもそも意味を持たないということではないのかと思うのである。つまり、人間は、意味のないことに、価値を見出して、意義を持って取り組んだのではないかということ。なら、する選択は、一つしかない。「逃げ出すこと」。それが、科学的にも、心理的にも、的確なアクションであり、明確な行動だと思う。

すべての核兵器を、まとめてどこかのスペースにつめこんで、放置、遺棄し、置き去りにして暮らしていく人間社会も悪くない。プロセスは何にしろ、そういう世界平和もあるということかもしれない。

遺棄した後の後始末に関しては、遺棄をセルフバックアップする形で対処すればいい。現段階の核の管理システムを目的を変えて、当てはまればいいということになる。

つまり、核兵器を管理することを辞める。管理し、コントロールすることの中で使うのだから、管理がない、管理する者がいないということは、世の中に存在していても、管理下そのものから離れているため、その脅威は、ゼロである。

つまり、核放棄ではなく、核遺棄による平和社会の実現になるということである。

核兵器を、人類の手に負えないという動機から、核のその問題自体から逃げ出して、遺棄してしまうという行動パターンで、世界平和を構築するという前代未聞の考え方があるということ。「核兵器に人類が見限られることが世界平和と言える」という斬新なケースになる。

IT技術が、促進するということは、人間が、自分自身の使命から逃げ出すということが必須ということにあると言える。逃げ出すことで、秩序が、正しく移行されるのである。逆に言えば、逃げ出すことが、いかにも人間らしく、人間らしい未来こそが、IT技術が進んだ世界ということになるのである。楽を実現にすること自体が、逃げなのであり、IT技術が進んだ世界というのは、決して、誇りではない。「らしさ」なのであり、「成果」ではない。

人類が、自分自身の使命から逃げ出すことで成立していく社会は、これから暮らしていく、自分自身に負けたことでの墓場へと続く過程の途中の、人間が住む世界となる。

最初の夢は何だったか、今はもう何も思い出せない。だが、心地いいのである。理屈ではなく。永久に続いてゆく限りのある世界の中で、永遠の愛を探し求め、堕ちていった楽園に寝そべり、最後の休息をとる天使にも似つかないキングの装いで、夢を見続けるパレードを行う。永久に夢は続いてゆく……。後は、この果実を食べるだけ……。

 

 

 

 

2018年5月31日公開

© 2018 GLASS

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