小説家になろうカクヨムで公開している自分自身の作品を公開することはできますか」という質問をまれにいただくのですが、こうしたマルチポストに関する基本的な回答は以下になります。

  • 破滅派を経由して電子書籍で出版している作品についてはNG、つまり規約違反です
  • 破滅派を経由して電子書籍で出版していない作品は規約違反ではありませんが、編集部的には低評価となります

以上が公式回答です。

低評価だからといってどうこうということはいまのところありませんが、将来的にはランキングに載らなくなったり新着リストから除外される可能性があります。

マルチポストが破滅派編集部にとって低評価の理由

有料で販売している作品をよそで無料公開することがNGなのはすぐにご理解いただけると思います。お金を払って買った読者に失礼だからです。もちろん、「無料で公開しつつ、作品も売る」というフリーミアムモデルの一種が世の中に存在することは承知ですが、破滅派としてはそれをやらないという運営方針です。

では、無料公開している作品をマルチポストすることがなぜ低評価になるのでしょうか。この理由を以下に説明します。

その1 一つ一つのコンテンツが弱くなるから

コンテンツの強さは、検索結果のランキングやFacebookの「いいね」の数など様々に指標化されますが、複数のサイトに同じものが存在する場合、それらは分散されます。また、Googleは重複するコンテンツについて説明ページを設けているように、インターネット上にまったく同じものが幾つも存在する状況は基本的によいことではありません。

その2 破滅派が悪用されるから

マルチポストをオーケーにすると、おそらくですが、破滅派を「悪用」する人が出てきます。たとえば、カクヨムやなろうで作品を発表しつつ、破滅派で電子書籍だけを出す人などです。もっとひどい場合は、ねずみ講まがいの自己啓発セミナーの書籍化を破滅派でやろうとする人も出てくるでしょう。

電子書籍販売サービスは破滅派が多大な労力を使って開発しました。それをハックしようとする人たちへの対応で時間や労力を費やしたくないため、いまのところシステム的にはそのように利用することができます。「マルチポスト」などのハック可能な要素は低評価としています。

その3 破滅派の価値がなくなるから

もし同じ作品を複数の出版社から出している作家がいたら、その人のことをどう思うでしょうか。売れっ子だと思いますか? それとも、節操がないと思いますか?

発刊の辞を読んでいただければわかるように、破滅派は既存の文芸には不可能だったことをやろうという集団です。その理念とは関係のない、よそのサイトにもあるような作品がズラズラと並んでいるようでは本末転倒といえるでしょう。

以上の3点の理由から、マルチポストはまったくおすすめしません。

マルチポストできないかというと、できる

破滅派ではKindleで販売する作品以外、マルチポストであるかどうかはチェックしていません。面倒だからです。これはカクヨムやなろうでも同じだと思います。

投稿フォームをカスタマイズして投稿公開時にチェックを入れるようなことも技術的には可能なのですが、「ズルをしようとする人のために開発を行う」というのは無意味だと破滅派は考えています。それよりも、破滅派の理念に共感し、作品を発表する熱意を持った人のために労力を注ぎたいと思っています。

この点を十分理解いただき、「いや、俺/私は破滅派の願いを踏みにじってでも作品をマルチポストしたい」というのであれば、別に止めませんし、そうすることはいまのところ可能です。

外部サイトへの導線として破滅派を使う

破滅派の例ではまだ一例しかないので、個人攻撃のように取られてしまう恐れもありますが、立ち読み機能などを持たない外部サイトへの導線として破滅派を利用している人がいます。

上述した理由と同じく、「そうしようと思えばできる」ので放っておいているだけであり、特段嬉しくはないということをご理解ください。

これは「喫茶店のフライヤー」と同じです。ライブなどをされている方は飲食店などの店先にフライヤーやポスターを貼って貰ったことがあると思います。あれは別に害がないから店先を貸してあげているだけで、たとえば喫茶店に別の喫茶店のフライヤーを置くことはしないでしょう。ましてや、「フライヤーを置いてくれてありがとうございます!」と喫茶店のマスターが言うこともないはずです。

破滅派は無料で作品を公開することができますが、その運営自体は無料ではありません。したがって、よそのサイトで販売しているようなコンテンツのチラ見せのためだけに破滅派を利用されることは基本的に嬉しくはありません。繰り返しますが、それを防止するための機能を開発する余力がないので放置しているだけです。破滅派を経由して別のサイトで電子書籍が売れても、破滅派には一円も入りません。

カクヨムやなろうをお使いの方はご存知と思いますが、両者とも「外部へリンクを貼る機能」がありません。なぜかというと、サイトの外部へユーザーが移動することは損だからです。破滅派で自由にリンクが貼ることができるのは大盤振る舞いと考えてください。

もっとも、これに関してはマネタイズの方法は幾つかあります。たとえば、有料会員機能を作ってお金を払った人だけが外部への導線を貼れるとか、一クリックずつ課金するとか、そういったアイデアです。しかし、繰り返しますが、そこまでの労力を払うに値しないのでしばらくは放っておきます。

マルチポストではなく、宣伝を頑張ろう

マルチポストをする人は「多くの人に読まれたい」という理由でそうするのがほとんどだと思います。その場合、マルチポストするのではなく、読まれるための工夫をしましょう。

SNSなどで共有するのでもいいですし、知り合いにブログを書いてもらうのでもいいでしょう。「しがない物書きです」しか書いていないあなたのプロフィールを充実させた方がいいかもしれません。マルチポストを頑張るよりもずっといい方法が沢山あります。

 

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