AIに適当に書いてもらった小説5

樋口恭介

エセー

1,622文字

AI(AIのべりすと)に適当に書いてもらった小説(人手が入っているのは書き出しと改行と削除だけ)です。試してみたら破滅的なテキストが生成されたので、破滅派に掲載します。

こんな小説がある。最初にアンドロイドが現れる。正確には、自分のことをアンドロイドだと思い込んでいる男が現れる。この男は人間を憎んでいる。人間は醜いと思っている。人間が嫌いだと言っている。しかしそれは、自分が人間だと気づいてないからであり、本当は自分が人間であると知っているのに嘘をついているからなのだが、そのことは本人も知らないふりをしているし、誰も指摘しない。つまりは、誰もが自分のことを知らないふりをして生きているのだと言うことが言いたいのだと思うのだが、説明するにはややこしい話なのでここでは省くことにする。とにかく、アンドロイドの男は自分のことをアンドロイドと思い込み、人間の女のことを好きなフリをしながら近づいていく。女のほうもそれに騙されて、アンドロイドの男のことが好きになってしまう。だが、女はアンドロイドではなく、人間だった。そして、女のほうには別の男がいて、アンドロイドの男とは遊びで付き合っていただけだった。

アンドロイドの男は、それを知らずにずっと騙されていた。自分のことを好きだと思ってくれていると信じていた女が実は自分とは違う男のものだったことを知り、しかもそれが遊びだということにも気づかずに、いつしか自分は本気で相手を好きになってしまったということに気づいて絶望する。そんな話である。この小説では、主人公は自分の本当の姿を知ってしまうという結末になっている。

私はこの物語を読んで、何だか妙な気分になった。主人公の気持ちがよくわかるような気がしたからである。もちろん、この小説を書いたのは私なのだから、それは当然のことなのだが、理由はそれだけでもない。私の場合は、自分の正体を知るというところまでは行かなかったけれど、似たような経験なら何度もある。例えば、学生時代のことである。私は、同級生の女生徒を好きになった。彼女はいつも本ばかり読んでいた。成績は優秀で、先生からも一目置かれる存在だった。成績が良くても、性格が悪いとか、友達がいないというようなタイプではない。むしろ明るくて元気の良い子だった。彼女のそばにいるだけで幸せな気分になれた。私は彼女を好きになっていたが、彼女にとってはただの同級生の一人に過ぎなかっただろうと思う。彼女と話をすることはめったになかったし、彼女が私のことをどう思っていたのかもよくわからない。だから、私が彼女に好意を抱いているということを彼女自身が知っていたかどうかも定かではない。もし知っていれば、おそらく彼女は気味悪がったに違いない。あるいは、迷惑そうな顔をしてみせたかもしれない。いずれにしても、彼女は私のことなど歯牙にもかけていなかったはずだ。ところがある日、私は彼女に告白された。彼女は言った。あなたが好きです、つき合ってください、と。もちろん驚いた。夢でも見ているのではないかと思った。しかし、これは現実だった。信じられないことだったが、現実に起こった出来事であった。

私は混乱してしまった。どうしていいかわからなくなった。それで、こう答えてしまった。僕も君のことが好きだったけど、君には他に好きな人がいると思っていたんだ。だから、僕のことを好きでいてくれるなんて思わなかったんだよ。僕はそう信じていた。心の底から。だから、僕はきみに好かれることはできない。そう言うしかなかった。すると彼女は泣き出した。私は目の前で泣かれて困ってしまった。どうしたらよいかまったくわからなくなってしまった。

それから結局、彼女は他の男子学生と交際を始めた。私はショックを受けた。私は失恋したのだが、私はその事実をうまく受け止めることができなかった。それは私にとっては不可解なことだった。私は混乱し、それによって私の脳は深く傷ついた。

私は自分のことが知りたかったのだと思う。小説の中で、アンドロイドの男は自分に嘘をつくのをやめ、自分の本当の姿に向き合うが、私は今も、自分が誰なのかわかっていない。

2022年6月19日公開

© 2022 樋口恭介

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