「僕」はいつだってそこに絡め取られて動けずにいた。「彼女」に出会ってから、物語は動き出す。彼女は僕のとって、PALS(誘導進入灯)だったのかもしれない。
メビウスの輪、クラインの壺、ウロボロス。 回文短歌、回文俳句、回文詩、回文に関する小説 etc 玉石混交、まさに福袋。 回帰するもの、ループするものに心惹かれ、回文をこよなく愛する大猫の渾身…
――親魏倭王台与のもとに全裸の男が現れる。男はエメーリャエンコ・モロゾフと名乗った。『裸歩する男』 ――円形に並べられた椅子に座る男女が罪の告白を始める。『新世界が来るらしい』 ――ご主…
学校、恋、受験、仕事、生活、創作――もっとうまくやれたはずのすべてが、青春の呪いとなって永遠に回帰する。著者渾身の〈未完〉の長編登場。 「つまるところ本作は、小説を読むことの原初の喜びを私に与…
2016年10月、22才のときにAmazonで初めて出した小説『新代田のマシオ』をこの度全編改稿してネット上で発表することにしました。一度世に放ってしまったので、どこにも出すことができないためで…
あなたは私の何を見ていたの?ーー君の言葉が何度も何度も頭の中で繰り返される。僕は君の何を見ていたのだろう。人は、他人の何を見ているのだろうか。あれから僕は眠る君の隣でそんなことを考え続けたけれど…
無気力 傷心 快楽 希望 二人の男の心に潜む光と影が交差して生まれる激情 幻覚 幻聴 夢 3つの幻に翻弄される二人の行く末は....
小さな頃の喃語や、 夢で誰かに起こったことや、 リフォームに失敗した家屋のこと、 それらのひそひそ話を、 星座を構成する星々を改めて見るように、 おちこち数えあげるとこうなるものだ。
徒然なるままに現代詩をまとめました。詩は小説とはまた違う能力が必要な気がしています。それが何かまだ掴めてはいませんが、探求する心持ちで書いています。
8年間一緒に暮らした妻の正体は、遠い土地からやってきた渡り鳥だった。突然の告白を前に、流れ去った月日の意味を問いなおす。独特のユーモアをまじえた寓話調で、人間存在の孤独や不安を描き出す切ない物語…
荻堂亜男(おぎどうあだん)は米軍施設キャンプ・フォスターの大地主の嫡男でお金持ち。彼はその財力を武器に女性と交際しようと奮闘するも、並外れた外見と性格のせいで振られてばかり。果たして亜男は彼女を…
まだ暗い静かな2時から3時、4時のあたりに筆者は起床することからこのタイトルはついた。つまり植物より早く活動を始める早朝学。 読書していて、ふと、家族から離れてどこかに行った時と同じ気分になる…
夕闇通り七番街のシャッター閉まった細い路地裏、4649歳のマスターのお店。 店名は「深淵」でス。 【※】小雨降る夜にだけ開店致しまス。 【※】不定期でシの朗読会が行われていまス。 …
「現代人に必要なのは縄文人のこころ」とというキャッチフレーズで、社会に浸透する「縄文スタイル」。暗躍する団体の正体は。ナカヨシとイサカイの二人が、過去を精算すべく、団体の謎を解く。どこかで聞いた…
~ 私・死・詩、シ的掌編集 ~
中年作家である「私」は、大学で小説講座を持っていながら、もう何年も小説が書けないでいた。書けずに呻吟する毎日。そうしたうちに妻が家を出て行ってしまう。掴んだと思った途端にこぼれる言葉とその先にあ…
近未来、「SUA」と呼ばれる謎の企業集合体が日本に突如現れ、政界、官界、財界のすべてを支配するようになった。 SUAが作り出した支配の構造は、東京に建てられた千メートル級のビル群、「ギガストラ…
長編作品『ハートシェイプトボックス』の新装版 「テレビの小説講座を見て涙滂沱の医師たち。いっぽう僕はレモンみたいな酸っぱい月を夢見る。売店にあるものを混ぜて密造酒を作ろう! 尚、この説明文は病…