金子さん

応募作品

駿瀬天馬

小説

4,591文字

2019年5月合評会テーマ「善悪と金」参加作品。

スーパーナカヤマ竜子たつのこ店のパートタイマー募集に応募してきたのは二人で、一人は主婦の田中さん、もう一人は金星人の金子さんだった。「あ、金子ってもちろんこっちでの名前なんですけどね。」金子さんは青い歯を見せながらカタカタ笑った。覚えやすいですよね、金星の子で金子、って言ってもこれ夫の名字なんですけどね。

そうですね、と履歴書を見ながら答える笹本は店長になって四年目、異星人の採用ははじめてのことだった。念のため、面接をしたその日のうちに本部へ連絡を入れた。

「そりゃ君、今どき異星人だからって不採用にするわけにいかないでしょう。その人あれでしょ、別に問題ないんでしょ?じゃあちゃんと採用しなきゃダメだよ。ダイバーシティだよ。ダイバーシティ。」

ダイバーシティ。

スーパーナカヤマ竜子店は竜子町の住宅地の中にある小さなスーパーマーケットで、同じ地区に競合店がないことと、通りを渡ったところに都営の大きな団地があることが幸いし、この地に店を構えてもうすぐ十五年になる。笹本はもともと違う町で店長をやっていたのだが、二年前に竜子町にやってきた。郊外の、静かなよくある住宅地。やって来た当初のそういう印象から、さほど遠くない平和な日々を送っている。

履歴書の希望欄には週5日の記載があったので、「じゃあ平日5日間出てもらうって感じで大丈夫ですか?」と笹本が訊くと、金子さんは「はい」と元気よく返事をしたが、すぐに「あっ」という顔をした。そして「平日、金曜日だけはダメなので、やっぱり平日4日間にしてもらってもいいですか」と申し訳なさそうに眉尻を下げて言った。金曜日がダメっていうのは、やっぱり金星人だからっていうのと関係あるんだろうかと笹本は思ったが、「構いませんよ。じゃあ月曜から木曜日まで、オープンの9時から5時ということでお願いします」とだけ答えた。「通勤は自転車でということなので交通費は出ません。制服はこちらで貸与しますが、下にはくズボンだけは自前のものになります。何でも構いませんが、色は黒で、ジーンズ以外にしてください」「何でもよくないんですね」金子さんが言う。笹本は契約書類から顔をあげ、金子さんの方を見る。カタカタ笑っているところをみると特に悪意があるわけではなさそうだった。「そうですね。たしかに何でもよくはないですね」笹本は言い、説明を続けた。「着替えは更衣室があるので、後で案内しますね。休憩は一時間ですが、ほとんどの場合昼前か、13時以降に交代で取ってもらうことになると思います。それから……」金子さんは笹本の説明を一生懸命聞いていた。耳があるあたりの穴から煙が出ていて、硫黄のようなにおいがした。笹本は思わずその煙に視線がいってしまい、それに気づいた金子さんがまた「あっ」と言う。すぐに両手で穴をおさえて、照れたような顔になる。「緊張してしまって、すいません」「いいんですよ」と笹本は言う。ダイバーシティだ。

 

金子さんは自転車にうまく乗れないらしく、ママチャリに補助輪をつけていた。ママチャリにも補助輪ってつけられるんだなぁと笹本は休憩中に、事務所へ通じる外階段で煙草をふかしながら思った。外階段で手すりにもたれると、ちょうど従業員用の駐輪場が見える。ほとんどのパートさんは自転車で来ているが、補助輪をつけているのは金子さんだけだった。カゴ付きの赤いママチャリに、補助輪だけが銀色で浮いている。日本でも異星人はやっぱりまだ珍しいので、いくらダイバーシティがどうのと言えども他のパートさんたちと馴染めるのかどうか、笹本はすこし懸念していたのだけれど、持ち前の明るさと愛嬌で、金子さんはすぐに打ち解けることができたようだった。

「あっ、まーた店長煙草吸って!」

下から休憩のために階段を上がってきたのはパート歴がいちばん長い猪川さんだった。

「体のためにもお財布のためにもやめた方がいいよー。そんなんじゃお嫁さんもらえないよ」

猪川さんは手のひらを顔の前で振り、煙を臭がるジェスチャーをしながら事務所へ入って行った。すぐ後ろに金子さんが続く。金子さんは二段飛ばしで階段を上ってくると、「お疲れ様でーす」と弾むように言った。

猪川さんと金子さんが昼休憩をとっている間、笹本はPCで発注画面をひらく。来月は団地向こうの小学校で運動会があるので、それに備えてオードブルや総菜や、それからサンドイッチパンやドリンク類なんかの数を操作しておかないといけない。

「あたし、本物の金星人の人と話すの初めてだったけど、金子さんはまるっきり地球人みたいで安心したわぁ」猪川さんがおにぎりを頬張りながら言う。「教科書とかではさ、ほら、いまどきはちゃんと習うんでしょ。でもあたしたちのときはさ、そういうの習ってないからさ。だからテレビとかで何となくしか知らなかったけど、同じよね。変わんないわね、あたしたちとそんなには」金子さんは、「そうですよ、同じ銀河じゃないですか」と嬉しそうだった。

笹本は画面の数字を見ながら、教科書で習った金星人についてぼんやり思い出す。文字認識が苦手で、文字を読むのにすこし時間がかかること。計算能力には優れていること。聴覚機能は頭頂部にあるため、耳介や耳朶はなく、穴はあるがそれは母体にいたときに臍のような役割をしていたものであること。感情の昂りや緊張、そういう一時的なストレス状態に陥った際に硫黄臭を発すること。外見は地球人とそう変わらないものの、歯と足の裏が青いこと。それから、二輪の車でバランスをとることが苦手なこと。これは教科書には載っていなかった。

「実家はあっちなの?たまには帰ってるの?」「いやぁ、なかなか帰れないんですよね。自転のタイミングとかもあって。他に比べたら全然近い方なんですけどね」そっかーと猪川さんが言う。言いながら食べ終わったおにぎりのラップを丸める。「まあたしかに他に比べたら近いわよね」

たしかに近いけど、別に近くはないよなぁと笹本は思う。笹本の実家は福島にあるが、年に一度正月に帰るだけだった。その年一の帰省ですら、反故にしてしまう年もある。新幹線のチケットを取ることだって億劫なのに、ロケットは尚のことだろう。金銭的にも時間的にも、成層圏を通るのだから陸続きの比ではないはずだ。

笹本がそんなことを考えていると、「おはようございます」と14時から出勤の八坂さんが入ってきた。八坂さんはまだ20代前半の主婦で、平日のパートさんの中では比較的若い方になる。「おはよう」「おはようございます」猪川さん金子さんに続いて、「おはようございます」と笹本も言う。

「お休みありがとうございました。これ、お土産なのでみなさんでどうぞ」

八坂さんがそう言ってカバンから取り出したのは、マカダミアナッツチョコレートの箱だった。八坂さんは先週一週間の休みをとって家族旅行でハワイへ行っていた。「これ大好き」猪川さんが言い、笹本は「こちら、新しく入った金子さんです」と椅子から立ち上がって金子さんを紹介する。「はじめまして、金子です。どうぞよろしくお願いします」金子さんも立ち上がり、かくんとお辞儀をする。ほのかな硫黄臭が鼻をかすめる。

「よろしくお願いします」八坂さんはにっこり笑う。金子さんも笑う。笑った唇のむこうに青い歯が見えているはずだが、八坂さんは特に反応をしない。「あ、これ金子さんも良かったら食べてくださいね。つまらないものですが」やっぱり若い人は異星人とかも見慣れてるんだろうなと笹本は感心する。金子さんは「ありがとうございます」と言い、箱の中からマカダミアナッツチョコを一粒つまむと「全然つまらなくないですよ。むしろハワイのお土産としてはベタすぎる感じが、逆に面白いくらいです!」と元気よく言った。

 

金子さんは仕事の覚えは早かった。教えたことはたいてい一度で覚えたし、レジを打つのも初心者にしては上出来のスピードだった。笹本は、金子さんの文字認識の速度を憂慮していたが、数字を読むのはさほど速度が遅くはないようで、文字認識が必須となる手打ちのパターンについてはどうやら画面ごと暗記していたようだった。慣れてくると、人手が足りない夕勤のシフトにも率先して入ってくれるようになった。急な欠勤などで生じるシフトの調整にも、「困ったときはお互い様ですよ」といつも快く応じてくれた。

仕事そのものには問題がなかったけれど、時々、困ったこともあった。ある時、小さな子供が会計前に売り場で菓子の袋を開けてしまったのを見た金子さんは、雑貨売り場から紙皿を取ってきてそれを開け、はいどうぞと渡したのだった。そしてその子の母親に、その紙皿の分の金額もレジで請求した。「だってぽろぽろ零してしまっていて、食べづらそうだったので」

またある時は、レジに並んでいた男性が、「急いでるんだよ」「早くしてくれ」と文句を言っていたのを聞いて、「お急ぎですか」と声をかけた。男性が「そうだよ、急いでるんだよ」と言ったのを聞くや、金子さんは並んでいた他の客に「急いでいるそうなので」と告げると、その男性客を優先してレジに通した。

そういうことがあるたびに、当然だが店にはクレームが入った。クレーム対応した後、笹本は毎回そのひとつひとつについて、どうしてそれがいけないのかということを金子さんに説かなければならなかった。そもそもレジを通るまではまだ売り物なので開けてはいけない、お客様の意思で購入したものではないのにお金を請求してはいけない、平等に並び順で対応しなければいけない、云々。金子さんは毎回「すみません」と謝った。けれどあるとき休憩中に、不意にこんなことを言った。

「店長、わたし、ほんとうは、どうして今までやっちゃだめって言われたことがやっちゃだめなことなのか、ほんとうのところではわかっていないんです」

もぐもぐとコロッケを咀嚼しながら、でも、と金子さんは続けた。

「でも、毎回ちゃんと教えてください。わたしはここで暮らしていきたいので」

笹本は何と答えていいのかわからなかった。ほんとうのところなんてものは、ほんとうのところあるんだろうかと思った。あったところで、それって何のほんとうなんだろう。

笹本は、「もちろんです」と答えた。いったい何がもちろんなんだろう。「もちろん、これからもよろしくお願いします」

 

あるときいつものように笹本が外階段へ煙草を吸いに出ると、金子さんが駐輪場に立っていた。すこし前にタイムカードを切っていたから、もうとっくに帰ったものと思っていた。

笹本の方からは背中しか見えないが、金子さんは空を見上げているようだった。何があるんだろうと思ってその方向を見ると、日が落ちて紫がかった西の空に、宵の明星が光っていた。明星はまるでそこだけ針で穴をあけたかのように、ぽつんと小さく光っていた。笹本の煙草が半分以上灰になってから、ようやく金子さんは自転車に乗った。ぱっ、と自転車のライトが灯る。まだ仄明るい夕闇の中を、小さなライトを灯した補助輪付きの赤いママチャリが颯爽と走りさっていく。よく見ると、金子さんの乗る自転車は地面から数センチ浮いていて、前輪と後輪だけが回転していた。最後の煙を吐き出しながら、笹本は思わず笑ってしまった。補助輪、必要ないじゃん。

2019年5月21日公開

© 2019 駿瀬天馬

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SF ファンタジー ユーモア 純文学

"金子さん"へのコメント 13

  • 投稿者 | 2019-05-23 11:21

    ヤバいなにこれ。超好き。ADHDや外国人労働者との日常的・摩擦的状況を「異星人」という飛び道具で覆って「ダイバーシティ」を風刺。そして何も解決しないまま落とす。素敵です。

  • 投稿者 | 2019-05-25 22:05

    とても面白く読ませて頂きました。黒沢清監督の『散歩する侵略者』のユーモラス版のような物語だなと思いました。

    ただ、金星人が普通にスーパーで働くという時代設定を考えると、あまりにも現代感がありすぎるかなという違和感を覚えてしまいました。そういう意味で、金子さんが人間に変装して地球で暮らしているという状況か、もしくは木星人やら土星人やらと超未来的な都市での暮らしの中での不条理が炙り出されていれば完璧だと思いました。

  • 投稿者 | 2019-05-26 08:10

    この作品で言う「金星人」あるいは「金星人的」な人々との交流を切り取る感じが、少し新鮮でとても良い作品だと思います。少し新鮮というのは、今まで実際に会ったことのある金星人たちへの、こちらも「少し」ズレてしまうリアクションや、その場のムードの、記憶が「少し」違う角度で呼び起こされたからです。でも自分もたまに硫黄臭が出てるんじゃないかなとなる時があったのを思い出しました。

  • 投稿者 | 2019-05-26 20:13

    冒頭の「金星人の金子さんしかも夫の名字」て時点でやられたー!!と思いました(笑)
    それからの金子さんの描写がとにかくチャーミングで、素敵だなあとニコニコしながら読みました。
    そして「耳があるあたりの穴から煙が出ていて、硫黄のようなにおいがした。笹本は思わずその煙に視線がいってしまい、それに気づいた金子さんがまた「あっ」と言う。すぐに両手で穴をおさえて、照れたような顔になる。「緊張してしまって、すいません」「いいんですよ」と笹本は言う。ダイバーシティだ。」ここでもう金子さんにガッチリ心をつかまれました。
    駿瀬さんの作品もいつも楽しみにしていて、とにかくシュールでチャーミング、それを違和感なく書かれてるところが大好きです。
    金星人だからなのか、ふつうのパートさんにしてはやけにお人好しで、だからこそクレームを受けてしまうのだけど店長の笹本さんもそれをはっきり裁くことができない、てのも良かったです。
    ただ、設定があまりに素敵すぎるので、もっと長く読ませてくれたらもっと楽しい展開があるかもな、と思いました。

  • 投稿者 | 2019-05-27 06:09

    知人に自閉症スペクトラム障害の家族を火星人に見立てたエッセイ漫画本を出版して講演活動に勤しんでいる人がいるので、本作の金星人も発達障害のメタファーとして読んだ(こういうふうに最初から決めてかかった読まれ方をされることを作者は望んでいないだろうが、読み手はそれぞれ違ったコンテクストの中で読むのだから作品がいろんな読まれ方をされてしまうことも仕方のないことであろう。ダイバーシティだ)。だが、細部がきちんと整っていてファンタジー小説としても十分に成立している。東京郊外のスーパーで金星人の金子は笹本や猪川の好奇の目に晒され、時おりクレームを招きながらも、なんとか仕事を続けていく。小池百合子が選挙戦で掲げた「ダイバーシティ」という掛け声は、ちゃんと内容が理解されているかどうかは別として、ともかく機能している様子。風刺としては毒が弱く、現状肯定的。悪意ある偏見を持った人も出てこないが、まあ現実はこんなものだろうという気にさせられる。

  • 投稿者 | 2019-05-27 21:28

    序盤に「ダイバーシティ」が出てきたので、もっと批判的になると思いきやチャーミングな金子さんとの美しいファンタジーが綴られる。初読の際、ネタがとてもいいなあと思いながら読んだ。ただ、笹本がダイバーシティという言葉に序盤懐疑的なニュアンスを組み込んでいるので、そこの回収はどうなるんだろう?と思った。ただ金星人を主人公が受け入れる?受け入れる、までは行ってないのか。(ラスト)ことだけが「ダイバーシティ」なのだろうか?……と悩んだものの、マカデミアナッツを持ってきた人は以外と金子さんに対してドライな印象だったのが、リアルだなあ、今の感じだよな、と思った。自分ならキツイ風刺をするところ、美しいファンタジーになっているところが凄い。

  • 投稿者 | 2019-05-27 22:47

    ダイバーシティに困惑しながらも金子さんを受け入れる笹本に一生懸命に仕事を覚える金子さん。可愛らしい金子さんは近所の中国人の奥様にいそうな感じがしました。苦手なことを荒業でカバーしたり、平等主義より個別の事情を重んじたり。耳から硫黄臭がいいですね。陰陽五行説みたいで錬金術みたいで。女性って(異星人であっても)日常生活を共にすることでどんどん垣根がなくなると思います。ラストのシーン、金子さんはママチャリに乗って里帰りするのでしょうか。美しい光景ですね。

  • 投稿者 | 2019-05-27 22:58

    ダイバーシティとそれに伴う価値観の違い、というものを考えさせられつつも物語として楽しく読ませてしまう力を持った作品でした。
    日常に少しづつ溶け込みながらも拭えない違和感を抱えている金子さんと、それを曖昧な形で自身や自身が所属する社会にフィードバックする主人公のやり取りが意外と切実で、それをさらっと書いてしまうあたりいい意味でドライで、でもその態度が作品にいい影響を及ぼしているようなそんな印象を受けました。

  • 投稿者 | 2019-05-27 23:39

    とても上手な小説だと思いました。善悪のお題に対し、王道の解答のように感じました。国語や道徳の教科書に載っていそうだなとも思いました。「あなたは金子さんをどう思いましたか?みんなで話し合ってみましょう」といった設問がありそうな感じです。
    異星人を用いて異なる文化の人同士の価値観から、善悪の不確かさを露わにすることが完璧に成功していることを賞賛しつつ、他方で「異星人」設定含め、やや凡庸なコンセプトにも感じました。とはいえ、完成度の高さは一番だと思います。またお話として、率直にとても好きな内容でした。

  • 編集者 | 2019-05-28 03:04

    細木数子の六星占術…ではなくて、発達障害や外国人のメタファーとして読むと、金星人の金子さんに色々思い当たる点がちゃんと描写されている。金を金星に見立てるセンスも良かった。
    解決はせず、それでも暮らしは続いていく、このリアルさは優しさと捉えたいが…答えはむしろ我々の日々の暮らしにあるのだろう。

  • 投稿者 | 2019-05-28 16:41

    「いやぁ、なかなか帰れないんですよね」遠いですからね。「自転のタイミングとかもあって」そっちかい!て笑いました。時期によっては金星人一斉帰省ラッシュとかある世界線なんだろうなと思いました。
    あえて善悪の話を拾うなら、金子さんの話が問題を起こしてしまう点かなと思いました。金子さんにとって、たしかに必要なこと=善なのであってその裏について回る面倒ごと=悪を彼女は見つけられていない。店長にしてもそれを指導すると言っていますが、ダイバシティにかまけて異星人を雇うことの難しさをきちんと考えていなかった、という点が前述したことと似ていて上手い表現だな、と思いました。

  • 投稿者 | 2019-05-28 17:48

    私が到達できないところにあるセンスを感じさせられた作品でした。荒唐無稽な骨格に社会問題で肉付けし、それが破綻しない達筆さには舌を巻きました。私はオチをどうつけるのか考えて深みにはまって失敗するのですが、こういった方法論もありですよね。

  • 投稿者 | 2019-06-16 13:45

    初めまして、中野です。
    書き出しの掴みがとても素敵で、そこから物語にすぐ引き込まれました。
    金星人が出てくるのに未来感があるわけではなく現代の並行世界的な雰囲気なのもよかったです、短編の強みが活かされていると思いました。
    書きたいことを捉えて書いているなあ上手だなあと。終わり方も可愛らしくて素敵で、そのあとの物語世界の広がりを感じました。
    また他の作品も楽しみにしています。

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