山梨県立文学館では、様々な文芸同人文化に関する特設展「文芸雑誌からZINEへ -古今同ZINE誌-」を、7月16日から開催する。
戦前から、文芸雑誌は文学を生み出す重要な現場となっていた。太宰治が青森中学校時代に作品を発表した同人誌である「蜃気楼」や、芥川龍之介が学生時代に友人とともに手書きで作った回覧雑誌など、文豪も様々な形で文芸雑誌に関わっていた。一方、近年は若者が中心となり、自由な構成やテーマによる冊子「ZINE」を製作する文化も広まっている。例えば文学フリマなどでは様々なZINEが頒布されている様子を見ることができる。
特設展 「文芸雑誌からZINEへ -古今同ZINE誌-」では、近代文学を支えてきた文芸雑誌や、近年進化を続ける進化を続ける「ZINE」の現状を、二部構成で展示する。第1部は「ZINEって何?ZINEを楽しもう」と題し、ZINEの手法や近年のZINE文化について、実物も交えて紹介する。第2部は「芥川龍之介と太宰治の同人誌」として、往年の文豪たちも関わった様々な文芸同人、文芸雑誌が紹介される。太宰治が中学時代に編集発行した「蜃気楼」全12冊も、初展示される。12冊揃って収蔵しているのは山梨県立文学館のみだとされる。文芸同人やZINEについてより視野が広がる展示となりそうだ。
特設展 「文芸雑誌からZINEへ -古今同ZINE誌-」は、山梨県立文学館 展示室Cで7月16日から8月28日まで開催される。休館日は毎週月曜日(7月18日、8月15日は開館)及び7月19日となっている。観覧料は一般 330円、大学生 220円、高校生以下及び65歳以上は無料。詳しい情報は下記公式サイトを参照のこと。
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