波野發作(ハサック・ナミノフ)のSF小説『たったひとつのクールな方程式』が、豪SF文芸誌『AntipodeanSF』に掲載されたことが分かった。

波野本人がTwitterで明らかにした。

翻訳は、有志であるカメイトシヤ氏が担当した。

『たったひとつのクールな方程式』の原作は、令和元年5月に文学フリマ東京で頒布された『SF雑誌オルタニア vol.7.5 [冷やしSF始めました]文フリ対策臨時増刊号』に掲載されている。『AntipodeanSF』への掲載に際し、波野はHassac Naminov(ハサック・ナミノフ)の筆名を使用している。

AntipodeanSFはオーストラリアのSFオンラインマガジンである。1998年に創刊され、今号で260号になるという長い歴史を持つ。オーストラリア発と言う事もあり、’down under’(オーストラリアの蔑称にして愛称)なSF創作を目指している。編集チームはネットで作品を公開することに大きな意義を感じており、このネット上の連帯により資本主義イデオロギーを破壊する意思も示している。また、マガジンはオーストラリア国立図書館に保管される。今年2月には、斧田小夜の小説「だってせんたっきさんがくつしたたべちゃうんだもん」も同じくカメイトシヤ氏の翻訳により、掲載されている。

今後とも、波野發作と破滅派同人の活躍と躍進に期待したい。