2017年9月に人気を集めた「はめにゅー」の記事をおさらいする「月刊はめにゅー」。忙しくて毎日はチェックできないという人も、この機会に話題の文学ニュースをまとめて確認しておこう。

新着ニュース部門

まずは9月1日~9月30日に更新された新着ニュース部門から見ていきたい。

第10位~第4位

第10位: 特別展「リスペクト 好き好き大好き」鎌倉文学館で10月1日からスタート(9/20)
第9位: 元ヤクルトのD・ヒルトンが死去 村上春樹の小説執筆のきっかけ(9/21)
第8位: 安藤忠雄の設計・建築による児童図書館が大阪市に 2019年完成予定(9/19)
第7位: 『源氏物語』にゆかり 玉鬘神社が2018年にも建立(9/12)
第6位: 目次だけで見る文芸誌2017年10月号(9/7)
第5位: 【文学餐事記】祝・発売1周年 丸善レトルトハヤシ実食記(9/15)
第4位: 「新宿区立漱石山房記念館」9月24日に開館予定。(9/7)

今月の10~4位はこのような結果となった。8位、7位、4位と文学ゆかりのスポットの新設のトピックが目立つ。直接的には文学と無関係であるはずの9位の記事への注目度の高さからは、あらためて村上春樹の人気の凄まじさが窺い知れるだろう。

第3位

「三大奇書」のひとつ『黒死館殺人事件』【「新青年」版】9月28日刊行(9/16)

誰もがついつい惹かれてしまう「奇書」に関するニュースが3位にランクインした。有名な作品とあって既読の人も多いだろうが、初出時の挿絵や膨大な量の注釈は魅力的だ。ぜひこの機会にあらためて手に取りたい。もっとも、この種の作品を好んで読むような読者であればとっくにこの話題はチェック済みかもしれない。

第2位

第41回すばる文学賞が決定 山岡ミヤ氏に(9/6)

五大文学賞の一角、すばる文学賞の結果が2位にランクインした。昨年度の受賞結果を報じた際も高い注目をあつめた記憶があるが、はめにゅー読者はすばる派が多いのだろうか? 本文および選評は発売されたばかりのすばる11月号に掲載されている。

第1位

ドリアン助川がフランス「読者が選ぶ文庫本大賞 2017」を受賞(9/24)

9月のアクセスランキング第1位は、ドリアン助川の受賞についてのニュースだった。その知名度の高さとは裏腹に、助川の小説を読んだことがあるという人は筆者のまわりには少ないのだが、このニュースを機に興味を持った人も多いようだ。やはり文学賞の権威はまだまだ健在というところか。

既報ニュース部門

つづいて、8月までにアップされたニュースのなかで9月にアクセスの多かった記事もチェックしておこう。こちらは上位5本を一気に見ていく。

第5位: 角田光代による新訳『源氏物語』 9月より刊行(8/10)
第4位: ミステリ作家・劉永彪が殺人容疑で逮捕 22年前に4人殺害か(8/23)
第3位: 氷室冴子青春文学賞(仮)が今秋創設へ エブリスタとの連携も (4/8)
第2位: 温又柔が宮本輝による芥川賞選評に憤慨 同調する作家も(8/15)
第1位: 宝島社、「まくら」付き書籍を発売 (16/12/3)

8月に注目度の高いニュースが多かったことは先月のまとめ記事にも書いたが、既報ニュース部門にもその余波は表れた。5位、4位、2位とベスト5のうちの3作が8月の記事となっている。いずれも先々月からひきつづき関心が寄せられているのだろう。そんななか、どうして今さら「まくら」が1位なのかははめにゅー編集部にもよくわからない。さすが宝島社だというほかあるまい。

以上、9月にアクセス数の多かった文学ニュースを総ざらいしてみた。果たして10月はどのような文学ニュースが注目を浴びるのだろうか。